本文へ移動
保利国際法務事務所 外国人採用・就労ビザ相談室
保利国際法務事務所の外国人採用・就労ビザLPへ 電話で無料相談 050-5526-5506 いますぐ無料相談フォームへ
保利国際法務事務所 外国人採用・就労ビザ相談室

特定活動ビザとは?告示・告示外の種類一覧と就労できる号・できない号

特定活動ビザ(在留資格「特定活動」)とは、法務大臣が外国人一人ひとりについて特に指定する活動を行うための在留資格で、働けるかどうか、どこで何をしてよいかは、パスポートに貼られる「指定書」に書かれた内容で決まります。活動の類型は、法務大臣の告示で定めたもの(告示特定活動)と、告示にない個別の指定(告示外特定活動)の2つに分かれます。告示は2026年4月8日の改正(令和8年法務省告示第31号)時点で第58号まで番号が振られていますが、在留カードの在留資格欄には「特定活動」としか書かれないため、採用の場面では指定書を見なければ何ができる人なのかが分かりません。

特定活動とは|他の在留資格に収まらない活動の受け皿

入管法は、日本で行える活動を在留資格ごとに別表で定めています。「特定活動」は別表第一の五に置かれ、その活動は「法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動」とされています。

ここでいう特定活動とは、既存の在留資格のどれにも当てはまらないものの、日本に受け入れる必要がある活動を、個別に指定して認める仕組みを指します。たとえば、大学を卒業した留学生が飲食店で接客を含む仕事をする場合、技術・人文知識・国際業務には当たりませんが、一定の条件のもとで「特定活動(告示46号)」として認められます。ワーキングホリデーやインターンシップ、ミャンマー人への緊急避難措置も、同じ「特定活動」の中に入っています。

受け皿として使われるため、特定活動の中身は驚くほど幅があります。フルタイムで働ける号もあれば、働くことが一切できない号もあり、同じ「特定活動」という名前から就労の可否を推測することはできません。

特定活動の種類|告示特定活動と告示外特定活動

特定活動は、根拠の違いで大きく2つに分けて整理されます。

1つ目は、告示特定活動です。法務大臣は、入管法7条1項2号に基づき、上陸を許可できる特定活動の類型をあらかじめ告示で定めています。正式名称は「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第一の五の表の下欄に掲げる活動を定める件」(平成2年法務省告示第131号)で、一般に「特定活動告示」と呼ばれます。告示に定められた活動であれば、海外から在留資格認定証明書を申請して呼び寄せることができます。

2つ目は、告示外特定活動です。告示にない活動でも、法務大臣が人道上の理由などから個別に指定することがあります。卒業後の就職活動の継続、内定から入社までの待機、出国準備、難民認定申請中の人、ミャンマー人の緊急避難措置などがこれに当たります。告示外特定活動は、すでに日本にいる人が在留資格を変更する場面で認められるもので、海外から呼び寄せる在留資格認定証明書の対象にはなりません。

告示特定活動の一覧|就労できる号・できない号

特定活動告示は1990年の制定以来、改正のたびに号が追加・削除されてきました。2026年4月8日改正の告示を出入国在留管理庁の掲載ページで確認すると、号番号は第58号まであり、第32号、第35号、第48号・第49号などは「削除」となっています。削除された第32号と第35号は、外国人建設就労者・外国人造船就労者の受入事業に係る号です。なお、令和8年4月8日の改正で何が追加・変更されたかは、改正告示の本文で確認できていません(公式資料では未確認)。

採用実務で出会う可能性が高い号を、就労の可否で整理すると次のとおりです。

号 活動の内容 就労
1号 外交官等の家事使用人 雇用主の家事のみ
2号の2・2号の3 高度専門職外国人の家事使用人 雇用主の家事のみ
5号 ワーキング・ホリデー 可(風俗営業を除く)
9号 外国の大学生のインターンシップ 指定された機関で可
12号 外国の大学生のサマージョブ 指定された機関で可
16号〜24号・27号〜31号 EPA看護師・介護福祉士(候補者)と家族 本人は指定機関で可、家族は不可
25号・26号 医療滞在・同伴者 不可
33号 高度専門職外国人の就労する配偶者 指定された業務で可
34号 高度専門職外国人またはその配偶者の親 不可
36号・37号 特定研究等活動・特定情報処理活動 指定された機関で可
40号・41号 観光・保養目的の長期滞在者と配偶者 不可
42号 製造業外国従業員(経済産業大臣認定の計画に基づく研修) 指定された機関で可
43号 日系四世 可(風俗営業を除く)
44号・45号 外国人起業家と家族 本人は起業準備、家族は不可
46号・47号 本邦大学等卒業者と家族 本人は指定された機関で可、家族は不可
50号 スキーインストラクター 指定された機関で可
51号・52号 未来創造人材(J-Find)と家族 本人は就職・起業活動、家族は不可
53号・54号 デジタルノマドと家族 海外の雇用主・顧客向けのリモートワークのみ、家族は不可
55号 自動車運送業分野の特定技能1号になるための準備活動 指定された機関で可

表中の「不可」は、特定活動の活動そのものに就労が含まれないという意味です。家族として在留する号(47号、52号など)は、資格外活動許可を受ければ週28時間以内のアルバイトができる場合があります。資格外活動許可の扱いは資格外活動許可とは?包括許可・個別許可の違いと企業の確認点で解説しています。

46号は、日本の大学を卒業し(または大学院を修了し)、日本語能力試験N1相当の日本語能力がある人が、日本語を使った円滑な意思疎通を要する業務に就く場合の号で、技術・人文知識・国際業務では認められにくい現場業務を含む仕事ができます。要件と審査の見方は特定活動46号とは?大学卒業の留学生を飲食店・小売で採用する方法を解説で扱っています。

告示外特定活動の代表例

告示外特定活動は数が多く、公表されていない類型もあります。企業の採用で接点があるのは、次のような類型です。

  • 継続就職活動:日本の大学・専門学校などを卒業した留学生が、卒業後も就職活動を続ける場合。在留期間は6か月で、1回の更新により最長1年まで在留できます。資格外活動許可を受ければアルバイトができます
  • 就職内定者の採用までの待機:卒業後、入社日まで日本に滞在する場合
  • 特定技能1号への移行準備:技能実習などから特定技能に移る手続中に、受入れ予定の機関で就労しながら待つ場合
  • 難民認定申請中:一定の条件を満たすと就労が認められる期間があります
  • ミャンマー人の緊急避難措置:本国情勢を理由とする在留継続の措置で、就労できる場合があります

会社都合で解雇された外国人社員が就職活動の特定活動に変更する場面については、会社都合で解雇された外国人の在留資格はどうなる?で解説しています。

就労の可否は在留カードと指定書の2段階で確認する

特定活動の人を雇うとき、確認は2段階になります。

1段階目は在留カードの表面です。「就労制限の有無」の欄に、「指定書により指定された就労活動のみ可」または「就労不可」のどちらかが記載されています。「就労不可」であれば、原則としてその人を雇うことはできません。裏面の「資格外活動許可欄」に許可の記載があれば、その範囲でのアルバイトは可能です。

2段階目は、パスポートに貼られた指定書です。指定書には、その人に指定された活動の内容が文章で書かれています。46号であれば、雇用契約を結ぶ機関の名称が指定され、その会社以外で働くことはできません。インターンシップであれば受入れ機関の名称と期間が、特定技能への移行準備であれば就労先の機関名が書かれています。

指定書で機関名が指定されている号は、転職すると指定書の内容と実態が合わなくなります。この場合、転職先で働き始める前に在留資格変更許可(指定書の内容の変更)を受ける必要があり、届出だけでは足りません。指定書を確認しないまま雇うと、本人の資格外活動違反に加えて、会社が不法就労助長罪(入管法73条の2)に問われるおそれがあります。企業の責任の範囲は不法就労助長罪とは?で解説しています。指定書の見方は特定活動の指定書とは?見方・どこにあるか・紛失時の対応を見本で確認で扱います。

特定活動の在留期間

入管法施行規則別表第二は、特定活動の在留期間を「5年、3年、1年、6月、3月又は法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)」と定めています。実際の期間は号ごとに決まっていて、46号は5年・3年・1年・6月・3月のいずれか、継続就職活動は6月、デジタルノマドは6月です。

在留期間は更新できますが、号によっては通算の上限があります。継続就職活動は最長1年、ワーキング・ホリデーは協定国ごとに定められた期間(多くは1年)が上限で、更新を繰り返して長く日本に残ることは想定されていません。就労を続けたい人は、期間内に就労系の在留資格へ変更する必要があります。

特定活動の申請手続と必要書類

特定活動の申請は、海外から呼び寄せる在留資格認定証明書交付申請、日本にいる人の在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請の3つの場面で行います。告示外特定活動は、前述のとおり変更と更新の場面に限られます。

必要書類は号ごとに大きく異なります。出入国在留管理庁は、46号、特定研究等活動、観光・保養目的の長期滞在者、デジタルノマドなど主な号について個別の案内ページを設け、提出書類を示しています。共通して求められるのは申請書、写真、パスポート、在留カード(日本にいる場合)で、そのうえに号ごとの資料が加わります。46号であれば、大学の卒業証明書または学位記の写し、日本語能力を証明する資料(日本語能力試験N1の合格証明書など)、雇用契約書、業務内容を説明する資料が中心になります。

就労できる号で外国人を受け入れる会社は、雇用契約書や会社の登記事項証明書、決算書類など、会社側の資料を用意する立場になります。審査で重視されるのは、指定を受けようとする活動を実際に行える環境があるかで、46号の場合は日本語を使った業務がどの程度あるかを具体的に説明できるかが結論を左右します。

採用した後は、ハローワークへの外国人雇用状況の届出が必要です。特定活動の人も届出の対象で、在留資格欄には「特定活動」と記載します。届出の情報が入管の審査でどう使われるかは外国人雇用状況の届出とは?で解説しています。変更・更新の手数料は2026年10月1日に改定されるため、申請時期によって金額が変わります。

特定活動で受け入れるときの注意点

特定活動には、他の就労資格にない不確実さがあります。企業が知っておきたい点は次のとおりです。

1つは、告示外特定活動の許否が見通しにくいことです。告示外の類型は審査基準が公表されていないものが多く、同じ事情に見えても結論が分かれることがあります。継続就職活動のように大学の推薦状など提出書類が明確なものもありますが、個別の事情を説明して認められる類型では、申請から結果までの期間も読みにくくなります。

2つ目は、機関名が指定されている号では、会社の側の事情でも手続が必要になることです。合併や会社分割で雇用主の法人が変わった場合、指定書に書かれた機関と実際の雇用主が一致しなくなります。組織再編の予定がある会社は、特定活動の社員がいるかどうかを人事の側で把握しておく必要があります。

3つ目は、家族の在留資格も特定活動になることです。46号の社員の配偶者や子は「家族滞在」でなく、47号の特定活動で在留します。本人が技術・人文知識・国際業務などに変更すると、家族も家族滞在への変更が必要になります。

よくある質問

特定活動で就労できない人は?

指定書に就労が含まれていない号の人です。観光・保養目的の長期滞在者(40号・41号)、医療滞在とその同伴者(25号・26号)、高度専門職外国人の親(34号)、各号の家族として在留する配偶者・子などが代表例です。在留カードの「就労制限の有無」欄に「就労不可」と書かれていれば、資格外活動許可がない限り雇うことはできません。

特定活動ビザで就労できる時間は?

就労が認められている号(46号、ワーキング・ホリデーなど)では、労働基準法の範囲内で時間の制限はありません。就労が認められていない号の人が資格外活動許可を受けた場合は、原則として週28時間以内です。継続就職活動中の人のアルバイトもこの範囲に収まります。

特定活動ビザから就労ビザに切り替えるには?

在留資格変更許可申請をします。継続就職活動中の人が内定を得た場合は技術・人文知識・国際業務などへ、特定技能への移行準備中の人は特定技能1号への変更になります。変更先の在留資格の要件(学歴と業務の関連性など)を満たしている必要があり、特定活動で在留していたこと自体は有利にも不利にも働きません。

特定技能と特定活動の違いは何ですか?

特定技能は、人手不足の産業分野で一定の技能と日本語能力を持つ人が働くための在留資格で、分野と業務が制度として決まっています。特定活動は、法務大臣が個別に活動を指定する在留資格で、就労の有無も号によって違います。特定技能に移る前の準備期間を特定活動で過ごすことがあるため、両者が混同されやすくなっています。

特定活動の在留期間は何回まで更新できますか?

更新の回数に一律の上限はありません。ただし、継続就職活動の最長1年のように号ごとに通算の上限があるものと、46号のように要件を満たし続ければ更新を重ねられるものがあります。更新の可否は、指定された活動を実際に続けているかで判断されます。

特定活動の人を採用する前に確認する3点

特定活動は、名前だけでは中身が分からない在留資格です。採用の判断で迷わないために、確認の順番を決めておくことをお勧めします。1つ目は在留カードの「就労制限の有無」欄。2つ目は指定書に書かれた活動の内容と、機関名が指定されているかどうか。3つ目は在留期限と、その号に通算の上限があるかどうかです。

46号や高度専門職の配偶者のように自社で長く働いてもらえる号であれば、指定書の機関名を自社に変える手続を入社前に済ませます。継続就職活動や特定技能への移行準備のように期間が限られた号であれば、入社後の在留資格を何にするかを先に決め、変更申請の段取りを組みます。同じ「特定活動」でも、会社が取るべき手続はこれだけ違います。個別の事情で判断が変わるため、指定書の読み方や変更先の在留資格に迷うときは、採用を決める前に専門家に相談してください。

根拠資料


在留資格の申請・採用のご相談は、保利国際法務事務所の無料相談へ。福岡出入国在留管理局への申請取次に対応しています。