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フィリピン人の招へい理由書の書き方と例文|ビザ申請センターとPSA書類

フィリピン人を日本に招へいするときの招へい理由書は、外務省の様式に「なぜ今回呼ぶのか」「どう知り合ったのか」「どんな関係か」を、滞在予定表とPSA(フィリピン統計庁)発行の書類で裏付けられる範囲で具体的に書きます。申請の窓口は2025年4月7日から変わっており、それまでの認定旅行会社(代理申請機関)ではなく、在フィリピン日本国大使館が開設した日本ビザ申請センター(Japan Visa Application Centre)が受け付けています。招へい理由書の中身は他国籍と同じ様式ですが、フィリピン国籍の申請では、親族関係の証明がPSA書類に一本化されている点と、恋人・婚約者を呼ぶケースで関係の立証が問われやすい点に注意が必要です。

フィリピン人の短期滞在ビザの基本

フィリピンは日本の査証免除の対象国ではないため、観光・親族訪問・知人訪問のいずれでも、来日前に短期滞在査証を取る必要があります。在留資格は「短期滞在」で、滞在期間は15日・30日・90日のいずれかが上陸時に決まり、報酬を受ける活動はできません。

在フィリピン日本国大使館の査証案内(2026年6月24日更新)は、フィリピン国籍者に対する短期滞在査証(最長90日)は引き続き無料(gratis)としています。2026年7月1日に外務省が改定した査証手数料(一次有効で約15,000円)は、フィリピン国籍者の短期滞在査証には及ばないことになります。ただし、ビザ申請センターの利用には別途サービス料がかかり、大使館の告知は「国籍や申請により料金が異なる」とするのみで、金額は現時点で公式資料では確定していません。申請前に出入国在留管理庁または所轄官庁の公式案内をご確認ください。

2025年4月7日から申請先が日本ビザ申請センターに

在フィリピン日本国大使館は2025年3月19日の告知で、2025年4月7日から日本ビザ申請センターを開設し、認定旅行会社での申請受付は2025年4月6日で終了すると発表しました。センターはマニラ首都圏のパラニャーケ、マカティ、ケソン市のほか、セブとダバオにも置かれ、オンラインで予約して申請します。

日本側の感覚では「フィリピンは指定の旅行会社を通して申請する」という理解が長く続いていました。2025年4月以降に書かれていない解説記事では、今でも認定旅行会社経由と説明されていることがあるので、申請人に書類を送る前に窓口を確認してください。例外として、外交・公用旅券の申請と、人道上の配慮が必要な緊急案件は、大使館またはセブ・ダバオの総領事館に直接問い合わせるよう案内されています。

登録旅行会社が手配するパッケージツアーについては、2025年12月15日から電子査証(eVISA)の発給が始まっています。親族訪問や知人訪問でパッケージツアーを使うことは通常ないため、招へい理由書を書く場面では、従来どおり紙の書類をセンターに出す形が中心です。

審査期間について、外務省のフィリピン国籍者向け手続概要は、申請内容に特に問題がない場合で「概ね1週間」としています。一方、大使館の案内は、申請の増加により観光査証の処理に数週間かかる場合があるとしています。来日予定日の1か月半から2か月前には日本側の書類を送り終えておくと、予約の取りにくさにも対応できます。

必要書類|申請人側はPSA書類が軸になる

外務省の「日本国査証申請手続の概要(フィリピン国籍者)」が挙げる親族・知人訪問の申請人側書類は、次のとおりです。

  • 旅券、査証申請書1通、写真1葉
  • 親族訪問の場合:PSA発行の出生証明書、既婚者は婚姻証明書
  • 知人訪問の場合:写真、e-mail、通話記録など関係を示す資料
  • 公的機関発給の所得証明書または納税証明書、預金残高証明書または銀行ステートメント(申請人側で費用を負担する場合)
  • 滞在予定表(到着日・帰国日は必須)

PSA書類については、印刷が不鮮明で記載内容が確認できない場合には、行政機関(市町村の民事登録官)発行の出生証明書もあわせて出すよう注記されています。出生登録が遅延登録(Late Registration)になっている人は、洗礼証明書、学校の成績表、卒業アルバムなど、出生の事実を補う資料も求められます。

ここで重要なのは、PSA書類が「招へい理由書に書いた関係」を裏付ける唯一の公的資料になることです。フィリピン人の妻の母を呼ぶなら、妻の出生証明書(母の氏名が載っている)と日本の戸籍謄本(婚姻の事実)の2つで、招へい人と申請人の関係がつながります。PSAの出生証明書では、母の欄に婚姻前の氏(旧姓)が記載されるため、旅券の氏名と違って見えることがあります。招へい理由書の「申請人との関係」欄で、旧姓と現在の氏の対応を一文添えておくと、確認で止まりにくくなります。

必要書類|日本側(招へい人・身元保証人)が用意するもの

同じ手続概要が挙げる日本側の書類は次のとおりです。

区分 書類
常に必要 招へい理由書、招へい理由に関する資料(式典の案内状、診断書など)、申請人名簿(2人以上の場合)、滞在予定表、住民票(世帯全員の続柄記載)
招へい人が外国人の場合 在留カード表裏の写し、マイナンバー等を除き記載事項に省略のない住民票、旅券の写し
日本側が渡航費用を負担する場合 身元保証書、身元保証人の支弁能力資料(課税(所得)証明書・納税証明書(その2)・預金残高証明書のいずれか1点以上。源泉徴収票は不可)

書類は発行後3か月以内のもの(有効期間の記載があるものは有効期間内)を出します。フィリピン国籍向けの手続概要は、身元保証人の在留資格や在留期間を限定する記載を置いていません。中国国籍向けの概要が身元保証人を一定の在留資格と在留期間3年以上に絞っているのとは扱いが違うため、中国とフィリピンの両方の家族を呼ぶ家庭では、同じ感覚で準備しないようにしてください(中国籍の要件は中国人の親族訪問ビザ|必要書類・代理申請機関・身元保証人の要件で扱っています)。

日本人とフィリピン人の間に生まれた子を、フィリピン人の親が同伴して来日する場合は、外務省の別ページに必要書類がまとめられています。子の出生証明書、日本人親の戸籍謄本、日本旅券の写し、在学証明書などを加えることになります。

招へい理由書の書き方|欄ごとの要点

様式は外務省のウェブサイトにある「招へい理由書(1次)」を使います。宛先は「在フィリピン日本国大使」と書きます。セブ・ダバオのセンターで申請する場合でも、査証を審査するのは大使館または総領事館で、宛先の書き分けに迷うときは申請人が予約するセンターの所在地を管轄する公館名を書いてください。

欄ごとの要点は次の3つです。

1つ目は招へい目的です。「観光」「親族訪問」と書くだけでは、なぜ今なのかが伝わりません。行事の日付、場所、滞在中に誰と何をするかを書き、滞在予定表と日付を一致させます。

2つ目は招へい経緯です。知り合った時期・場所・方法、その後の連絡の頻度、過去に会った回数を時系列で書きます。フィリピン人の恋人を呼ぶ申請では、この欄の具体性と、申請人側が出す写真や通話記録が一致しているかが最も見られる部分です。

3つ目は申請人との関係です。親族なら続柄を、知人なら「交際相手」「友人」「元同僚」など関係を一語で示し、PSA書類や写真で裏付けられる範囲にとどめます。

ここではフィリピン国籍で多い3つの場面に絞って例文を示します。

例文|フィリピン人を呼ぶ3つの場面

以下は記入の考え方を示すための例文です。日付・地名・人名は仮のものに置き換えて使ってください。

妻の母を出産の手伝いに呼ぶ(親族訪問)

招へい目的:妻(フィリピン国籍)が2027年2月上旬に福岡市内の病院で出産する予定のため、出産前後の家事と妻の身の回りの手伝いをしてもらう目的で、妻の母を招へいします。滞在は2027年1月20日から3月20日までの60日間で、私たち夫婦の自宅に同居します。

招へい経緯:妻の母とは2023年の結婚式(マニラ)で初めて会い、その後は毎週のビデオ通話で連絡を取っています。2025年にも親族訪問で来日し、滞在期間内に帰国しています。

申請人との関係:妻の母(義母)。妻のPSA出生証明書の母欄に記載の旧姓(○○)が申請人の婚姻前の氏です。

出産の予定が分かる資料として、母子健康手帳の該当ページや医師の診断書の写しを「招へい理由に関する資料」として添えると、目的の裏付けになります。

交際相手を家族に紹介するために呼ぶ(知人訪問)

招へい目的:結婚を前提に交際している申請人を、私の両親と兄に紹介するため招へいします。2027年4月5日に福岡県久留米市の実家で両家の顔合わせを予定しており、滞在中は私の自宅に滞在します。

招へい経緯:2025年8月に私がセブ島へ旅行した際、滞在先のホテルで知り合いました。帰国後はメッセージアプリで毎日連絡を取り、2025年12月と2026年6月に私がセブを訪ねて会っています。申請人の来日は今回が初めてです。

申請人との関係:交際相手。

恋人の招へいでは、知り合った場所と時期、会った回数と日付を、航空券の控えや二人で写った写真と一致させることが重要です。出会いのきっかけが結婚紹介所や知人の紹介であれば、その事実を伏せずに書きます。後に配偶者ビザを申請するとき、入管は短期滞在の査証申請時の記載も参照し得るため、この段階で書いた経緯は後から変えられないと考えてください。

日本での婚姻手続のために婚約者を呼ぶ(知人訪問)

招へい目的:申請人と日本で婚姻の手続を行うため招へいします。来日後、在日フィリピン大使館で婚姻要件具備証明書(LCCM)の発給を受け、福岡市南区役所に婚姻届を提出する予定です。滞在は2027年5月10日から90日間を予定しています。

招へい経緯:(交際の経緯を時系列で記載)

申請人との関係:婚約者。

日本で先に婚姻する場合、婚約者本人が日本にいる状態で在日フィリピン大使館にLCCMを申請する流れになるため、90日の滞在を希望する理由として婚姻手続の日程を書くことができます。婚姻手続の全体像はフィリピン人との国際結婚の手続き|婚姻要件具備証明書・PSA書類と配偶者ビザで解説しています。

よくある質問

フィリピン人の親族訪問ビザの申請はどこでしますか?

2025年4月7日以降、フィリピン国内の日本ビザ申請センター(パラニャーケ、マカティ、ケソン市、セブ、ダバオ)にオンライン予約のうえで申請します。認定旅行会社での受付は2025年4月6日で終わっています。日本側の書類は、招へい人から申請人に国際郵便などで送ります。

フィリピン人の短期滞在ビザに費用はかかりますか?

在フィリピン日本国大使館は、フィリピン国籍者の短期滞在査証(最長90日)を無料としています。ただし、ビザ申請センターのサービス料、PSA書類の取得費用、国際郵便の送料はかかります。センターのサービス料の額は現時点で公式資料では確定していません。申請前に出入国在留管理庁または所轄官庁の公式案内をご確認ください。

招へい理由書は英語で書く必要がありますか?

外務省の様式は日本語の書式で、日本側の招へい人が日本語で記入するのが基本です。申請人が内容を理解できるよう、英訳を添えて送る人も多くいます。

恋人を呼ぶ場合、身元保証人は必要ですか?

日本側が渡航費用や滞在費を負担する場合に身元保証書が必要になります。申請人がフィリピン側で費用を負担する場合は、申請人の所得証明書や預金残高証明書で支弁能力を示し、日本側は招へい理由書と滞在予定表を中心に用意します。

以前に日本で不法残留したことがある人でも招へいできますか?

過去に退去強制や出国命令を受けた人は、入管法の上陸拒否期間が経過しているかどうかがまず問題になります。期間内であれば短期滞在での上陸は原則として認められません。期間が経過していても査証審査では過去の経緯が見られるため、招へい理由書で事実を伏せないことが前提になります。個別の事情で判断が変わるため、この場合は申請前に専門家に相談してください。

書き始める前に確かめること

フィリピン人の招へいで時間を失う原因は、書類の書き方そのものより、窓口の思い込みと関係書類のずれにあります。書き始める前に、申請人がどのビザ申請センターを予約するか、PSA書類の氏名・生年月日が旅券と一致しているか、招へい理由書に書く出会いの経緯を写真や渡航記録で示せるか、の3点を確認してください。

外国人社員がフィリピンの家族を呼ぶ場合、会社が関われるのは在職証明書の発行と休暇の調整です。短期滞在中の延長が必要になったときの窓口は福岡出入国在留管理局への行き方・予約方法、申請を専門家に任せる場合の考え方は在留資格の申請は行政書士に依頼すべき?で解説しています。

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根拠資料


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