配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)の更新や変更を窓口で申請して届くハガキは、審査が終わったことを知らせ、入管への出頭を求める通知書です。文面に手数料の金額や収入印紙の持参が書かれていれば、許可を前提とした呼び出しである可能性が高く、旅券・在留カード・ハガキ・手数料を持って本人が出向けば新しい在留カードを受け取れます。2026年10月1日以降に受け付けた申請は、許可される在留期間によって手数料が変わるため、ハガキに書かれた金額を必ず確認してから印紙を用意してください。
配偶者ビザのハガキは「処分の告知」を受けに来るための呼出状
ここでいう結果通知のハガキとは、在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請の審査が終わった段階で、地方出入国在留管理局が申請書の住所に送る通知書を指します。許可・不許可の結論そのものは、ハガキでは確定しません。更新・変更の処分は、本人が入管に出向いて許可の告知を受け、新しい在留カードの交付を受けた時点で効力が生じる仕組みだからです。
出入国在留管理庁が公表している在留審査処理期間の資料も、この仕組みを前提に作られています。更新と変更については「処分(告知)までの日数」と「審査終了までの日数」を分けて載せており、2026年7月許可分の「日本人の配偶者等」では、更新が告知まで45.2日・審査終了まで33.2日、変更が告知まで57.4日・審査終了まで47.3日でした。審査が終わってからハガキが届き、本人が入管に行くまでに10日から12日ほどかかっている計算です。この部分は申請する側の動き方で縮められます。
ハガキの様式は全国で統一されたものが公表されておらず、地方局や時期によって文面や欄の構成が異なります。以下では、多くのハガキに共通する記載項目をもとに読み方を説明します。福岡出入国在留管理局やその出張所に申請した場合も、基本の考え方は同じです。
許可のハガキは手数料の金額が書かれているかで見分ける
許可の見込みが高いハガキには、次のような記載があるのが通常です。
- 来庁してほしい期間(「○月○日から○月○日までの間に」など)
- 持参するもの(旅券、在留カード、このハガキ)
- 手数料の金額と、収入印紙で納める旨
見分けるうえで最も確実な手がかりは、手数料(収入印紙)の持参を求めているかどうかです。更新・変更の手数料は許可をする場合にだけ納めるものなので、不許可を告げるための呼び出しで印紙を持ってくるよう求める理由がありません。2026年10月1日以降に受け付けた申請では、手数料の額が許可される在留期間によって変わるため、ハガキに書かれた金額から、どの期間が許可される見込みかもおおよそ読み取れるようになります。
一方で、手数料の記載がない、「申請に関して説明したいことがある」といった書き方で来庁を求めている、持参物に申請時の控えや旅券だけが挙がっている、といったハガキは、不許可や追加の確認を伝える呼び出しの可能性があります。不許可の場合は、出国準備のための「特定活動」への変更を案内されることもあります。不許可が疑われるハガキの見分け方と、窓口での不許可理由の聞き方は入管から不許可のハガキが届いたら?通知の見分け方・不許可理由の聞き方・再申請の判断で扱っています。
ハガキの代わりに「資料提出通知書」が届くこともあります。これは審査の途中で追加資料を求めるもので、結果の通知ではありません。期限までに出さなければ、手元の資料だけで判断されます。対応は入管から資料提出通知書が届いたら?を参照してください。
在留カードの受取に持参するもの
許可の見込みが高いハガキが届いたら、ハガキに書かれた期間内に、申請した入管の窓口へ出向きます。持参するものは、ハガキに列挙されたものに従うのが原則ですが、一般的には次の5点です。
- 届いたハガキ(通知書)
- 旅券(パスポート)
- 現在の在留カード
- 手数料納付書(ハガキに書かれた金額の収入印紙を貼ったもの)
- 申請時に渡された申請受付票などの控え(受け取っている場合)
手数料納付書は、出入国在留管理庁のホームページに様式(PDF版・Excel版)が掲載されており、窓口にも置かれています。収入印紙は郵便局や法務局の庁舎内などで買えますが、入管の庁舎内で売っているかどうか、売っていても待ち時間が生じるかは局によって違います。金額を確認したうえで、事前に用意しておくと窓口での待ち時間を短くできます。
受取に行けるのは、原則として申請人本人、法定代理人、申請取次を行った行政書士などです。日本人の夫や妻であっても、本人の代わりに在留カードを受け取ることは原則としてできません。仕事の都合で平日に入管へ行けない場合は、申請の段階で申請取次者に依頼しておけば、受取も取次者が行えます。
新しい在留カードを受け取ったら、その場で氏名・生年月日・在留期間・在留期間の満了日を確認してください。2026年6月14日以降に交付される在留カードは新しい様式で、デザインが従来のものと異なります。券面の記載事項は同じ考え方で確認できます。
手数料はいくら?2026年10月1日の受付分から変わる
2026年10月1日に改正入管法施行令が施行され、在留資格の変更と在留期間の更新の手数料が、許可される在留期間に応じた額に改定されます。旧額が適用されるか新額が適用されるかは、許可の日ではなく申請の受付日で決まります。2026年9月30日までに受け付けた申請は、許可が10月以降になっても改定前の窓口6,000円です。
配偶者ビザで許可されうる在留期間ごとの窓口申請の手数料は次のとおりです(出入国在留管理庁の手数料改定リーフレットによる)。
| 許可される在留期間 | 2026年9月30日までの受付分 | 2026年10月1日以降の受付分(窓口) |
|---|---|---|
| 6月 | 6,000円 | 18,000円 |
| 1年 | 6,000円 | 33,000円 |
| 3年 | 6,000円 | 64,000円 |
| 5年 | 6,000円 | 75,000円 |
窓口で申請した場合の納め方は、改定後も収入印紙のままです。オンラインで申請した場合は、2026年10月1日以降の受付分から収入印紙が使えなくなり、コンビニ決済か銀行決済で納めます。オンラインの手数料は窓口より低く、1年で27,000円、3年で56,000円、5年で65,000円に決済手数料が加わります。改定の全体像は在留資格の変更・更新手数料はいくらになる?で解説しています。
「日本人の配偶者等」の在留期間は、入管法施行規則別表第2で5年・3年・1年・6月のいずれかと定められています。改定後は、3年が許可されるか1年が許可されるかで窓口の手数料に3万1,000円の差が生じます。在留期間がどう決まるかについては配偶者ビザの在留期間1年・3年・5年はどう決まる?3年が出にくい理由で扱っています。
ハガキの在留期間が思っていたより短いとき
手数料の金額から、希望より短い在留期間が許可される見込みだと分かることがあります。たとえば3年の更新を期待していたのに、6月や1年に相当する金額が書かれている場合です。
在留期間の決定は、法務大臣の裁量に委ねられています。出入国在留管理庁は配偶者ビザの在留期間の決め方の細目を公表していませんが、婚姻期間がまだ短い、夫婦の同居の状況に確認すべき点がある、住民税の納付や届出に遅れがある、といった事情があると、短い期間が許可されやすいとされています。6月が許可された場合は、次の更新までに婚姻の実体を示す資料をそろえる時間が短くなるので、受け取った日から次の申請の準備を始めてください。
許可された在留期間に納得できなくても、在留期間の長さだけを争う不服申立ての制度はありません。短い期間でも許可を受けて在留を続け、次の更新で事情を説明するのが現実的な進め方です。個別の事情で判断が変わるため、次回の申請で何を補強すればよいか迷う場合は、申請前に専門家に相談してください。
オンライン申請の結果はメールで知らされる
在留申請オンラインシステムで更新や変更を申請した場合、結果はハガキではなく、登録したメールアドレスに「審査完了に関するお知らせ」として届きます。在留カードの受け取り方は、申請の途中で「窓口」か「郵送」を選んでおり、郵送を選んだ場合は、案内に従って必要書類を東京出入国在留管理局オンライン審査第二部門おだいば分室に送ります。福岡出入国在留管理局に申請した人も、送付先はおだいば分室です。
出入国在留管理庁は2026年9月16日時点のお知らせで、郵送を選ぶと在留カードが届くまで一定の日数がかかっているとし、早く受け取りたい人には窓口受取を勧めています。オンライン申請の結果通知と受取の流れは在留カード更新をオンラインで|本人申請の手順とスマホの役割・必要なもので詳しく説明しています。
ハガキが届かないときに確認すること
配偶者ビザの更新のハガキが届かない理由として、まず考えられるのは単に審査が終わっていないことです。更新の標準処理期間は2週間から1か月とされていますが、2026年7月許可分の実績では審査終了まで33.2日、告知まで45.2日かかっています。申請から1か月半程度は、ハガキが届かなくても異常とはいえません。
それを過ぎても届かない場合は、次の3点を確認してください。
- 申請書に書いた住所に今も住んでいるか。転居した場合、ハガキは転居先に転送されないことがあります。住居地の届出とは別に、申請した入管にも住所の変更を連絡してください
- 資料提出通知書など、ハガキ以外の郵便物が届いていないか
- 在留期間の満了日から2か月が近づいていないか
3つ目が最も重要です。満了日までに申請していれば、審査中に満了日を過ぎても、処分の日か満了日から2か月を経過する日のどちらか早い日まで、それまでの在留資格で日本にいられます(入管法20条6項・21条4項の特例期間)。この2か月を過ぎると特例期間が終わるため、届かないまま期限が近づいているときは、申請受付票の番号を手元に置いて、申請した入管に処理状況を問い合わせてください。申請期限と特例期間の関係は在留資格の変更・更新はいつまでに申請する?でも解説しています。
よくある質問
配偶者ビザの更新ハガキが届かないのですが?
2026年7月許可分の実績では、「日本人の配偶者等」の更新は申請から告知まで平均45.2日かかっています。1か月半程度は通常の範囲です。それを超える場合は、申請書の住所に住み続けているか、資料提出通知書が届いていないかを確認し、在留期間の満了日から2か月が近いときは申請した入管に問い合わせてください。
配偶者ビザが不許可だとどんなハガキが来ますか?
不許可の場合も、来庁を求めるハガキが届くのが通常です。手数料(収入印紙)の持参が書かれていない、「説明したいことがある」などの書き方になっている場合は、不許可や追加確認の可能性があります。ただしハガキの文面だけで結論は確定しないため、指定の期間内に出向いて内容を確認してください。
日本人の夫(妻)が代わりに在留カードを受け取れますか?
原則として受け取れません。受取ができるのは申請人本人、法定代理人、申請取次を行った行政書士などに限られます。本人が平日に出向けない事情がある場合は、申請時に申請取次者へ依頼しておく方法があります。
ハガキの来庁期間を過ぎてしまったらどうなりますか?
期間を過ぎたからといって直ちに許可が取り消されるわけではありませんが、在留期間の満了日から2か月を過ぎると特例期間が終わり、在留が不安定になります。気付いた時点ですぐに申請した入管に連絡し、受取の日を相談してください。
9月に申請して10月に許可された場合、手数料はいくらですか?
2026年9月30日までに受け付けた申請であれば、許可が10月1日以降になっても改定前の6,000円(窓口)です。手数料の新旧は申請の受付日で決まります。
ハガキを受け取った日から、次の更新の準備が始まる
結果通知のハガキは、配偶者ビザの手続の終わりに見えますが、在留期間の側から見ると次の更新までのカウントダウンの始まりでもあります。受け取った在留カードの満了日を夫婦で共有し、満了日の3か月前から申請できることを前提に、住民税の課税・納税証明書や婚姻の実体を示す資料をどの時期にそろえるかを決めておくと、次回の申請で慌てずに済みます。
2026年10月1日以降は、許可される在留期間が長いほど1回の手数料は高くなる一方、更新の回数は減ります。3年や5年の在留期間を得ることは、将来の永住申請の要件(最長の在留期間)にもつながります。ハガキに書かれた金額を眺めるときは、今回いくら払うかだけでなく、次の申請でどの期間を狙うかという視点で読んでみてください。
根拠資料
- 在留期間更新許可申請(出入国在留管理庁)
- 在留資格変更許可申請(出入国在留管理庁)
- 在留資格「日本人の配偶者等」(外国人の方が日本人の配偶者である場合)(出入国在留管理庁)
- 令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について(出入国在留管理庁)
- 2026年10月1日から外国人の在留手続に関する手数料が改定されます(リーフレット)(出入国在留管理庁)
- オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について(出入国在留管理庁・2026年10月1日以降の申請分)
- 郵送による在留カード等の送付について(出入国在留管理庁・2026年9月16日時点)
- 在留審査処理期間(出入国在留管理庁・令和7年4月〜令和8年7月許可分)
- 出入国管理及び難民認定法(e-Gov法令検索)
- 出入国管理及び難民認定法施行規則 別表第二(e-Gov法令検索)
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