資格外活動許可申請書は、出入国在留管理庁のウェブサイトからPDFまたはExcelでダウンロードでき、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署の窓口でも入手できます。留学生や家族滞在の人が週28時間以内のアルバイトをするための「包括許可」であれば、提出するのは申請書1枚だけで、ほかに在留カードと旅券を窓口で提示します。手数料はかかりません。2026年10月1日からの手数料改定の対象は在留資格の変更・更新・永住の許可で、資格外活動許可は引き続き無料です。
資格外活動許可申請書の入手先と様式
申請書は入管法施行規則の「別記第二十八号様式(第十九条関係)」です。出入国在留管理庁の「資格外活動許可申請」のページに、次の4種類が掲載されています(2026年9月29日確認)。
- 資格外活動許可申請書(PDF)
- 資格外活動許可申請書(Excel)
- 留学生が新規入国する場合の申請書(Excel)
- 地方公共団体等に雇用される「教育」「技術・人文知識・国際業務」「技能(スポーツインストラクター)」の人が新規入国する場合の申請書(Excel)
国内に住んでいる留学生・家族滞在の人が使うのは、上の2つのどちらかです。PDFは手書き用、Excelはパソコンで入力して印刷する用で、中身は同じです。A4の用紙に印刷して使います。同じページから記載例のPDFも入手できます。
最新様式への変更があったかどうかは、記入を始める前に確認しておくべき点です。筆者が2026年9月29日に確認した時点で、掲載されているPDFの様式の構成(全14欄と取次者欄)は2023年11月に更新されたファイルと同じで、2026年10月の手数料改定に合わせた資格外活動許可申請書の様式変更は案内されていません。古い様式を使っても直ちに受理されないわけではありませんが、ダウンロードはその都度、出入国在留管理庁のページから行うのが安全です。
申請書と一緒に必要なもの
包括許可か個別許可かで、添付書類が変わります。
| 区分 | 提出する書類 | 窓口で提示するもの |
|---|---|---|
| 包括許可(週28時間以内) | 申請書のみ | 在留カード、旅券(または在留資格証明書) |
| 個別許可(留学生のインターンシップ) | 申請書、受入れ機関の証明文書または契約書、在学証明書、単位の修得状況が分かる書類 | 同上 |
| 個別許可(業務委託・個人事業など) | 申請書、活動内容・時間・報酬を説明する文書(任意様式) | 同上 |
旅券を提示できないときは、その理由を書いた理由書が必要です。本人以外が申請書を持参する場合は、本人の在留カードを持参し、本人には在留カードの写しを携帯させるよう求められています。
資格外活動許可申請書の書き方|全14欄の記入例
ここからは、留学生が飲食店のホールでアルバイトをするための包括許可を例に、欄ごとの書き方を示します。出入国在留管理庁の記載例と同じ設定です。
1〜8欄:本人の基本情報
1欄の国籍・地域は、在留カードの記載どおりに書きます。2欄の生年月日は西暦で構いません。3欄の氏名は、在留カードと同じローマ字表記で書きます。漢字圏の人でも、在留カードの氏名欄と表記を合わせるのが原則です。
4欄の性別、5欄の配偶者の有無は該当するほうに丸を付けます。6欄の職業は、留学生なら「学生」、家族滞在で仕事をしていない人なら「無職」または「主婦」などと書きます。
7欄の住居地は、在留カード裏面に記載された現在の住居地を書きます。引っ越した直後で住居地の届出をまだ出していない場合は、先に市区町村で届出を済ませてください。住居地の届出は転入から14日以内です。電話番号は、連絡がつく携帯電話の番号を必ず書きます。審査中に入管から電話で確認が来ることがあるためです。
8欄の旅券は、番号と有効期限を旅券のとおりに書きます。
9〜10欄:現在の在留資格と在留カード番号
9欄には、現に有する在留資格(「留学」「家族滞在」など)、在留期間(「1年3月」「2年」など)、在留期間の満了日を書きます。出入国在留管理庁の記載例には、在留期間は「在留カード等読取アプリケーション」で確認でき、アプリが使えず在留期間が分からない場合は「不明」と書いてよいという注記があります。
10欄の在留カード番号は、表面右上の12桁の英数字です。数字の0と英字のO、数字の1と英字のIを取り違えやすいので、写しを見ながら書き写すと確実です。
11欄:現在の在留活動の内容
留学生は、学校名と週間授業時間を書きます。記載例では「学校名:○○大学、週間授業時間:35時間」となっています。週間授業時間は、学生証や時間割から実際の時間を書きます。資格外活動許可は「現に有する在留資格に係る活動の遂行が妨げられないこと」が要件の1つなので、授業時間と申請するアルバイトの時間の両方を見て、学業に支障がないかが判断されます。
家族滞在の人は、扶養者との関係と扶養を受けて生活している旨を書きます。たとえば「夫(技術・人文知識・国際業務)の扶養を受けて日常生活を送っている」のような書き方です。
12欄:他に従事しようとする活動の内容
(1)の職務の内容は、「翻訳・通訳」「語学教師」「その他」から選び、「その他」の場合は括弧内に具体的な仕事を書きます。記載例では「その他(飲食店のホール)」です。コンビニの店員であれば「その他(コンビニエンスストアの販売)」、工場であれば「その他(食品工場の製造補助)」のように、何をする仕事かが分かる書き方にします。
(2)の雇用契約期間は「1年」など、(3)の週間稼働時間は「20時間」などと書きます。包括許可の上限は週28時間なので、28時間を超える数字を書くと包括許可の範囲を外れます。複数のアルバイトを掛け持ちする予定なら、合計の時間で考えてください。(4)の報酬は、金額と月額・週額・日額の別を書きます。
13欄:勤務先
(1)名称、(2)所在地と電話番号、(3)業種(製造・商業・教育・その他)を書きます。記載例では「○○株式会社」「商業」です。
勤務先がまだ決まっていない段階でも、包括許可は申請できます。包括許可は勤務先を特定せずに、週28時間以内であればどこで働いてもよいという形で与えられる許可だからです。その場合、12欄と13欄には「未定」と記入するのが一般的です。ただし、職務の内容まで空欄にすると審査で問い合わせを受けることがあるため、12(1)には「その他(飲食店のアルバイト予定)」のように予定している仕事の種類を書いておくことを筆者は勧めます。勤務先未定の申請の扱いは官署によって運用が異なる可能性があり、現時点で公式資料では確定していないため、断定できません。
14欄と署名欄
14欄の法定代理人は、未成年者の親権者などが申請する場合だけ書きます。通常は空欄です。
署名欄は、申請人本人が手書きで署名し、申請書作成年月日も本人が自署します。Excelで作成した場合でも、署名は印刷後に手書きします。作成後に記載内容が変わった場合は、本人が訂正して署名します。
一番下の「取次者」欄は、行政書士や学校の職員などの申請取次者が提出する場合に、取次者が記入する欄です。本人が申請する場合は空欄のままにします。
留学と家族滞在で違うところ
同じ申請書を使いますが、許可の範囲と個別許可の条件が違います。
留学の包括許可は「1週について28時間以内(教育機関の長期休業期間にあっては、1日について8時間以内)」です。夏休みや春休みなど学則で定められた長期休業期間中は、1日8時間以内であれば週28時間を超えて働けます。家族滞在の包括許可にはこの長期休業期間の特例がなく、年間を通じて週28時間以内です。
個別許可の条件も異なります。留学の個別許可は、卒業年度の大学生・大学院生のインターンシップや、語学教師・通訳など留学生と密接な関係にある職種、起業の準備活動などが対象です。家族滞在の個別許可は、資格外活動の一般原則に適合することに加えて、その活動に従事する期間が在留期間の過半を超えないことが条件になっています。活動の実態から在留目的が変わったと判断される場合は、在留資格の変更が必要になると出入国在留管理庁は案内しています。
11欄の書き方も、留学生は学校と授業時間、家族滞在は扶養を受けている状況、と中身が変わります。家族滞在の人が週28時間を超えて働いた場合の扱いは家族滞在ビザで働ける時間は?資格外活動許可と週28時間を超えた場合のリスクで扱います。
資格外活動許可の要件と審査期間
出入国在留管理庁は、資格外活動許可の一般原則として、次の7つの要件をすべて満たす場合に許可するとしています。
- 資格外活動によって、現に有する在留資格の活動の遂行が妨げられないこと
- 現に有する在留資格の活動を行っていること
- 申請に係る活動が入管法別表第一の一の表または二の表の在留資格の活動(特定技能・技能実習を除く)に当たること
- 法令に違反する活動や、風俗営業等の営業所での活動に当たらないこと
- 収容令書の発付や意見聴取通知書の送達などを受けていないこと
- 素行が不良でないこと
- 公私の機関との契約に基づく在留資格の人は、その機関が資格外活動に同意していること
2つ目の要件が示すとおり、学校を長期間欠席している留学生は、資格外活動許可を受けられません。4つ目の風俗営業等には、キャバクラやホストクラブだけでなく、パチンコ店やゲームセンターなどの遊技場も含まれ、皿洗いや清掃のような裏方の仕事でも原則として許可の対象外です。
反対に、許可を受けなくてよい収入もあります。入管法施行規則19条の3は、業として行うものではない講演・講義・討論への謝金、原稿料や作品の対価、親族や友人の依頼による日常の家事の手伝いへの謝金など、臨時の報酬を「報酬を受ける活動」から除いています。また、2010年7月からは、留学生が在籍する大学または高等専門学校との契約に基づいて報酬を受けて行う教育・研究の補助活動(ティーチング・アシスタントなど)も、資格外活動許可を要しないこととされています(出入国在留管理庁「資格外活動の許可(入管法第19条)」)。継続してアルバイトをする場合は、金額が小さくても申請が必要です。
標準処理期間は2週間から2か月です。許可されると、在留カード裏面の「資格外活動許可欄」に許可の内容が記載され、あわせて資格外活動許可書が交付されます。許可の見方は資格外活動許可書とは?在留カード裏面の見方と許可の有無の確認・届出の書き方で解説します。
オンライン申請と空港での申請
資格外活動許可申請は、在留申請オンラインシステムでも申請できます。ただし単独では申請できず、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請、在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限られます。留学生が在留期間の更新と同時に資格外活動許可を申請する場面などで使えます。
新たに来日する留学生は、一定の空港で上陸許可を受けるときに、その場で資格外活動許可を申請できます。この場合に使うのが「留学生が新規入国する場合」の申請書です。来日後に住居地の入管で申請する手間が省けるため、留学生を受け入れる学校は、入国前に案内しておくとよいでしょう。
よくある質問
資格外活動許可申請書はどこでもらえますか?
出入国在留管理庁のウェブサイトの「資格外活動許可申請」のページから、PDFとExcelでダウンロードできます。住居地を管轄する地方出入国在留管理官署の窓口でも受け取れます。大学や日本語学校の留学生窓口で配布していることもあります。
資格外活動許可申請に必要な書類は?
週28時間以内の包括許可なら、提出するのは申請書だけです。窓口で在留カードと旅券を提示します。インターンシップや業務委託など個別許可の場合は、活動の内容・時間・報酬を説明する書類などが追加で必要です。
資格外活動許可申請書はどこに出せばいいですか?
住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に提出します。福岡県に住んでいる人であれば、福岡出入国在留管理局が提出先です。受付時間は平日の午前9時から12時、午後1時から4時です。
資格外活動許可申請書の取次者は誰がなれますか?
地方出入国在留管理局長から申請等取次者の承認を受けた、申請人が在籍する学校の職員や雇用されている機関の職員、公益法人の職員と、地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士・行政書士です。取次者が提出する場合は、申請書下部の取次者欄に取次者が記入します。
申請書を書く前に確かめること
資格外活動許可申請書は1枚で、書く内容も多くありません。それでも許可が出ないことがあるのは、申請書の書き方より、11欄に書く「本来の活動」がきちんと行われているかどうかが先に見られるためです。留学生であれば出席率、家族滞在であれば扶養者との同居と扶養の実態がそれに当たります。
企業の側で確かめるべきことは、採用前に在留カード裏面の許可欄を見ること、許可のない人を働かせないこと、そして週28時間の上限を掛け持ち先も含めて管理することです。雇入れ後にはハローワークへの外国人雇用状況の届出も必要で、届出の中身は外国人雇用状況の届出とは?で解説しています。就労系の在留資格の社員が副業をする場合は、留学・家族滞在とは考え方が異なるため、技術・人文知識・国際業務の外国人はアルバイト・副業できる?を参照してください。個別の事情で判断が変わるため、個別許可が必要かどうか迷う活動は、申請前に専門家へ相談してください。
根拠資料
- 資格外活動許可申請(出入国在留管理庁)
- 資格外活動許可申請書 記載例(出入国在留管理庁)
- 「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について(出入国在留管理庁)
- 「家族滞在」の在留資格に係る資格外活動許可について(出入国在留管理庁)
- 資格外活動の許可(入管法第19条)(出入国在留管理庁)
- 令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について(出入国在留管理庁)
- 出入国管理及び難民認定法 第19条(e-Gov法令検索)
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