本文へ移動
保利国際法務事務所 外国人採用・就労ビザ相談室
保利国際法務事務所の外国人採用・就労ビザLPへ 電話で無料相談 050-5526-5506 いますぐ無料相談フォームへ
保利国際法務事務所 外国人採用・就労ビザ相談室

配偶者ビザのスナップ写真は何枚必要?交際の証拠になる写真・LINE履歴・通話記録

配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)の申請で出すスナップ写真は、出入国在留管理庁の案内では「お二人で写っており、容姿がはっきりと確認できるもの」2〜3葉で、アプリで加工したものは認められません。LINEなどのSNS記録と通話記録は「その他(以下で提出できるもの)」として任意で添える位置づけです。写真の枚数を増やしても審査は有利になりません。見られるのは、撮影の時期と場所が質問書に書いた交際の経緯と一致しているかどうかです。

配偶者ビザのスナップ写真は2〜3葉|入管庁が示す条件

入管庁の「日本人の配偶者等」の手続ページは、在留資格認定証明書交付申請(海外から呼ぶ)、在留資格変更許可申請(日本で切り替える)、在留資格取得許可申請(日本で生まれた場合など)の3つについて、「夫婦間の交流が確認できる資料」を提出書類に挙げています。中身は次の2段構えです。

  • スナップ写真:お二人で写っており、容姿がはっきりと確認できるもの。アプリ加工したものは不可。2〜3葉
  • その他(以下で提出できるもの):SNS記録、通話記録

在留期間更新許可申請の書類一覧には、この項目がありません。婚姻の成立と交際の経緯は最初の申請で確認済みという整理で、更新では同居の継続と生計に焦点が移ります。永住者の配偶者等(永住者・特別永住者と結婚した場合)の手続ページにも同じ項目があります。

申請書に貼る証明写真(縦4cm×横3cm)とスナップ写真は別物です。証明写真は入管法施行規則の規格に従う本人の顔写真で、スナップ写真は夫婦の交流を示す資料です。取り違えて証明写真を2人分出す、スナップ写真を1人ずつ別々に出すといった例は、書類の意味を理解していないものと読まれかねません。

「2〜3葉」は上限ではありませんが、入管庁が何十枚もの写真を求めているわけでもありません。筆者は、交際の段階ごとに1枚ずつ、合計で5〜10枚程度に収め、1枚ずつに日付と場所を添える形を勧めています。写真が多すぎると、審査官が肝心の1枚を探す手間が増えるだけです。

写真・SNS・送金は「婚姻の実体」を示す資料

スナップ写真を求める理由を理解すると、どの写真を選ぶべきかが決まります。

ここでいう婚姻の実体とは、法律上の婚姻届が出ているだけでなく、夫婦として共同生活を営む意思と、それに見合う関係が実際にあることを指します。民法742条1号は婚姻意思がない婚姻を無効とし、最高裁判所は昭和44年10月31日判決でこの婚姻意思を、社会通念上夫婦と認められる関係を作ろうとする意思と解しました。在留資格の場面では、最高裁判所平成14年10月17日判決が、婚姻が法律上存続していても共同生活の実体を失っている場合は「日本人の配偶者」としての活動に当たらないとしています。判決の読み方は最判平成14年10月17日と「活動の実体」で解説しています。

入管は、戸籍謄本と結婚証明書で「法律上の婚姻」を確認し、質問書と夫婦間の交流資料で「実体」を確認します。写真やSNS記録は、質問書に書かれた交際の経緯が本当にあったことを裏づける、いわば物証の役割です。

入管庁が公表している基準で、夫婦関係の中身を最も具体的に書いているのは「在留特別許可に係るガイドライン」です。婚姻を積極要素として考慮する条件として、法的に婚姻していること(婚姻を偽装した場合や形式的な婚姻届の場合を除く)、夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力して扶助していること、子がいるなど婚姻が安定かつ成熟していることを挙げています。在留特別許可の文脈の文言ですが、「共同生活」「相互の協力・扶助」という見方は配偶者ビザの審査とも重なります。写真は共同生活と交流を、送金記録は扶助を示す資料として読めます。

入国・在留審査要領の「日本人の配偶者等」の章は情報公開請求で開示されていますが、写真やSNS記録をどの程度の重みで評価するかの具体的な記述は、一次資料として確認できていません(公式資料では未確認)。本文の評価の説明は、入管庁の提出書類の案内、質問書の設問、判例とガイドラインの文言から筆者が整理したものです。

交際の証拠として有効な写真の選び方

写真の選び方で差がつくのは、1枚ごとの見栄えではなく、組み合わせです。筆者が重視するのは次の4点です。

1枚目の条件は、入管庁の文言どおり「お二人で写っていて、容姿がはっきり確認できる」ことです。サングラスやマスクで顔が隠れている写真、後ろ姿、遠景で顔が判別できない写真は、この条件を満たしません。スタンプで顔を隠したもの、美肌加工やフィルターをかけたもの、プリクラのように顔の輪郭が変わるものも「アプリ加工」に当たると考えてください。

2つ目は、撮影時期の散らばりです。初めて会った頃、交際中の渡航、婚姻届を出した日や結婚式、同居後の生活と、時期の違う写真を並べると、関係が一定の期間続いてきたことが伝わります。同じ日に撮った写真を10枚出しても、証明できるのはその1日の出来事だけです。

3つ目は、場所の多様さです。相手の国の実家、日本の自宅、旅行先など、場所が違う写真は、それぞれが渡航歴と照合できる材料になります。

4つ目は、第三者が写っている写真です。双方の家族と一緒に写った写真、結婚式や食事会で親族・友人と写った写真は、結婚が周囲に公にされていることを示します。質問書は「結婚を知っている親族」を尋ねる設問を置いており、写真に写った親族と質問書の記載が一致していれば、両方の信用が上がります。

写真の種類 示せること 注意点
初対面・交際初期の写真 出会いの時期と場所 質問書の「初めて会った時期・場所」と一致させる
渡航中の二人の写真 継続した交流 撮影日が出入国記録の滞在期間に収まるか確認する
家族・親族と一緒の写真 婚姻が公にされていること 写っている人の続柄を説明に書く
結婚式・食事会の写真 婚姻の意思の表明 挙げていない場合は無理に用意しない
同居後の生活の写真 共同生活の実体 変更申請で同居している場合に有効

結婚式を挙げていないことは、それだけで不利になりません。質問書の結婚式の欄も「行った方は」という条件付きの設問です。式の代わりに、両家の顔合わせや婚姻届を出した日の写真があれば、その役割を担えます。

写真には日付・場所・状況の説明を付ける

写真だけを封筒に入れて出すと、審査官は撮影日も場所も分かりません。A4の用紙に1〜2枚ずつ写真を印刷し、余白に「2025年8月12日 ホーチミン市の妻の実家で、妻の両親と」のように、日付・場所・状況を書き添えます。撮影日が分からない写真は、スマートフォンの撮影情報(Exif)で確認してから書きます。記憶で書いた日付が渡航歴と合わないと、写真そのものの信用を失います。

LINE・SNS履歴は「期間」と「中身」が伝わる範囲で出す

SNS記録は任意の資料ですが、交際期間が短い夫婦、遠距離の期間が長い夫婦、会った回数が少ない夫婦にとっては、写真より説得力を持つことがあります。写真は会えた日の記録にとどまり、会えない期間の関係を示せるのはメッセージのやり取りだけだからです。

LINEやWhatsApp、WeChat、Zaloなどのやり取りは、スクリーンショットを印刷して出すのが一般的です。出し方の要点は次のとおりです。

  • 相手の名前(表示名)と日付が画面に入る状態で撮る
  • 交際初期、婚約前後、婚姻届の前後など、時期の違う数日分を選ぶ
  • 全期間を出そうとせず、1時期につき1〜2画面にとどめる
  • 外国語のやり取りには、該当部分の日本語訳を付ける(入管庁は外国語の提出書類に訳文の添付を求めています)
  • 性的な内容や第三者の個人情報が写る画面は避ける

量の目安を示す公的な基準はありません。筆者は、SNS記録はA4で5〜10枚程度に絞り、残りは「必要があれば追加で提出できる」状態で手元に保管する形を勧めています。入管は審査の途中で追加資料を求めることがあり、その場合に原本のデータから出し直せれば足ります。資料提出通知が届いたときの対応は入管から資料提出通知書が届いたら?で解説しています。

やり取りの言語も見られます。質問書は夫婦間の会話の言語と、互いの言語の理解の程度を尋ねています。質問書に「日本語で会話」と書いたのに、LINEの履歴が翻訳アプリの訳文を貼り合わせたものばかりであれば、食い違いとして読まれます。翻訳アプリを使って会話しているのであれば、質問書にそのとおり書き、履歴もそのまま出すほうが一貫します。

通話記録は頻度と継続を示す

通話記録は、LINE通話やビデオ通話の履歴画面、国際電話の利用明細などで示します。1回ごとの通話時間と日付が並ぶ画面は、関係が継続していることを数字で示せる資料です。ビデオ通話の画面を撮影した写真は、二人の顔が確認でき、日付が分かるものであれば、会えない期間のスナップ写真の代わりとしても使えます。

履歴画面は端末に残る期間が限られることがあります。交際初期の記録が消えている場合は無理に探さず、残っている期間の記録を出し、質問書の経緯の記述で補えば足ります。

送金記録は扶助の証拠にも、説明を要する材料にもなる

入管庁の提出書類の一覧に「送金記録」という項目はありません。それでも、結婚前後に日本人配偶者から相手へ生活費を送っている場合、その記録は夫婦の相互扶助を示す資料になります。在留特別許可のガイドラインが「相互に協力して扶助」を挙げているのと同じ考え方です。

一方で、送金は説明の仕方を誤ると疑問を招く資料でもあります。入管庁が公表する在留資格取消しの事例には、日本人との婚姻を偽装し内容虚偽の申請を行った例が含まれ、偽装結婚では報酬の授受が問題にされてきました。婚姻前に高額の送金がまとまってある場合や、相手の家族・紹介者への送金がある場合は、何のための送金かを説明書に書き添えます。「妻の母の入院費用として」「結婚式の費用として」など、用途を具体的に書けば、扶助の実態として読んでもらえます。紹介者への報酬がある場合は、質問書の紹介者欄と一致させることが前提です。偽装結婚を疑われる典型と立証の考え方は国際結婚は永住権目当て?入管が偽装結婚を疑うポイントと見抜き方で整理しています。

送金記録の出し方は、銀行の送金明細や送金アプリの履歴画面の写しで足ります。全件を出す必要はなく、送金の頻度と金額の傾向が分かる範囲で選びます。

交際期間が短い・会った回数が少ないときの補い方

交際期間が短いこと、実際に会った回数が少ないことは、それだけで不許可の理由になるわけではありません。ただし、写真の枚数が少なく、時期も1回の渡航に集中しやすいため、交流資料の組み立てに工夫が要ります。

補い方は、会えなかった期間をどう埋めるかにかかっています。毎日のメッセージの一部、ビデオ通話の履歴、相手の家族とのビデオ通話、婚約指輪や贈り物の購入記録、渡航の航空券の予約記録など、写真以外の記録を時系列に並べます。質問書の経緯欄には、会った回数と期間を正直に書き、会えない期間の交流の方法を具体的に記載します。回数の少なさを文章でぼかすと、出入国記録と照合されたときに説明がつかなくなります。質問書の経緯欄の書き方は配偶者ビザの質問書の書き方|交際経緯・紹介者欄の記入例と矛盾の防ぎ方で記入例を示しています。

年齢差が大きい、婚姻歴が多い、紹介者が介在しているといった事情が重なる場合は、交流資料に加えて、夫婦それぞれの言葉で交際の経緯を書いた説明書を付けることを検討します。どの資料をどこまで出すかは、個別の事情で判断が変わります。

提出の形式|印刷・A4・返却されない前提で

入管庁は、申請書類を日本産業規格A列4番(A4)に片面印刷するよう案内しています。写真とSNS記録もA4の用紙に揃えておけば、他の書類と一緒に綴じやすくなります。提出された資料は原則として返却されないため、プリントした写真を出し、原本(データ)は手元に残します。

オンライン申請の場合は、写真やスクリーンショットをPDFや画像ファイルにして添付します。入管庁のオンライン申請Q&Aは添付ファイルの合計を25MB以下としているため、写真の解像度を落とすか、枚数を絞る必要があります。

申請前に、次の照合をしておくと、資料提出通知の余地を減らせます。

  1. 質問書に書いた初対面の日付・場所と、交際初期の写真の撮影日・場所
  2. 質問書の渡航歴の欄と、渡航中の写真の撮影日
  3. 質問書の「結婚を知っている親族」と、写真に写った親族
  4. 質問書の夫婦間の言語と、SNS履歴の言語
  5. 質問書の紹介者欄と、送金の相手・用途

よくある質問

配偶者ビザのスナップ写真は何枚必要ですか?

入管庁の案内では2〜3葉です。二人で写っていて容姿がはっきり分かるもので、アプリ加工したものは使えません。筆者は、時期と場所の違う写真を5〜10枚程度選び、日付と場所を添えて出す形を勧めています。何十枚も出す必要はありません。

配偶者ビザのSNS記録は何枚必要ですか?

入管庁は枚数を定めていません。SNS記録は「その他(以下で提出できるもの)」として任意の位置づけです。交際初期、婚約前後、婚姻届の前後など時期の違う数日分を、A4で5〜10枚程度に絞るのが読みやすい量です。外国語の部分には日本語訳を付けます。

配偶者ビザの交際期間はどのくらい必要ですか?

交際期間の最低ラインを定めた法令や入管庁の公表基準はありません。短い交際期間でも許可される例はありますが、交流資料と質問書の経緯の記述で、関係の中身を具体的に示す必要があります。会った回数と期間は正直に書き、会えない期間のやり取りを記録で補います。

結婚式の写真がなくても配偶者ビザは取れますか?

取れます。質問書の結婚式の欄は「行った方は」という条件付きの設問で、式を挙げていないことだけで婚姻の実体が否定されるわけではありません。両家の顔合わせや、婚姻届を出した日の写真などで代えられます。

配偶者ビザの更新でも写真は必要ですか?

申請書に貼る証明写真は必要ですが、夫婦のスナップ写真は入管庁の更新の書類一覧に含まれていません。更新では、同居の継続と生計の安定を示す住民票や課税・納税証明書が中心になります。

写真は「夫婦の年表」の証拠として選ぶ

スナップ写真を選ぶ作業は、アルバムからきれいな写真を選ぶ作業とは性質が違います。先に夫婦の年表を作り、初対面、交際、渡航、婚姻、同居の各時点に、写真・メッセージ・通話・送金のどれが対応するかを当てはめていくと、足りない時期が見えてきます。足りない時期を無理に写真で埋める必要はなく、その期間の交流の方法を質問書に書き、手元の記録で裏づければ足ります。

審査官が確かめたいのは、書類の上の婚姻と、二人が過ごしてきた時間が一致しているかどうかです。年表と資料が一致していれば、枚数の多少で評価が変わることはありません。不許可や不交付の通知が届いた場合の考え方は入管から不許可のハガキが届いたら?で解説しています。

関連するコラム

根拠資料


在留資格の申請・採用のご相談は、保利国際法務事務所の無料相談へ。福岡出入国在留管理局への申請取次に対応しています。