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家族滞在ビザ更新の必要書類|申請書の記入例と扶養者の課税証明書の注意点

家族滞在ビザの更新に必要な書類は、在留期間更新許可申請書、写真、パスポートと在留カード、扶養者との身分関係を証する文書、扶養者の在留カードの写し、扶養者の在職証明書と住民税の課税・納税証明書です。書類の顔ぶれは初回の呼び寄せとほぼ同じですが、更新では「この1年から数年の間に何があったか」が課税証明書を通して見られます。扶養者の年収が下がっていないか、配偶者が週28時間を超えて働いていないか、子が扶養を離れていないかの3点が、更新で結論を分ける場面です。

家族滞在ビザ更新の必要書類一覧

出入国在留管理庁の「在留資格『家族滞在』」のページは、在留期間更新許可申請の提出書類を次のように定めています。

書類 通数・方法 取得先・注意点
在留期間更新許可申請書 1通 出入国在留管理庁のサイト(PDF・Excel)。記載例あり
写真(縦4cm×横3cm) 1葉 1歳未満は不要
パスポートと在留カード 提示 申請人本人のもの
申請人と扶養者の身分関係を証する文書 1通 戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書(写し)、出生証明書(写し)など
扶養者の在留カードまたは旅券の写し 1通 扶養者本人
扶養者の在職証明書(または営業許可書の写し等) 1通 扶養者の勤務先
扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書 各1通 1月1日時点の住所地の市区町村。総所得と納税状況の両方が載っていれば1通でよい

日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを出します。外国語の書類には日本語訳を付けます。

写真については、2026年6月14日から扱いが変わりました。それまでは16歳未満の子は写真が不要でしたが、同日以降に交付される在留カードからは1歳以上の人に写真が必要になっています。前回の更新で写真を出さなかった子も、今回は写真を用意する必要があります。撮影は申請前6か月以内のものです。

扶養者が会社員でない場合

扶養者が留学生など、報酬を受ける活動をしていない場合は、在職証明書と課税証明書の代わりに、扶養者名義の預金残高証明書か、給付額と給付期間が書かれた奨学金の証明書を出します。扶養者が会社を経営している場合は、営業許可書の写しや登記事項証明書で職業を示し、役員報酬の額は課税証明書で確認されます。

扶養者の課税証明書で見られること

更新の審査で最も情報量が多いのは、扶養者の住民税の課税証明書です。ここでいう課税証明書とは、前年1月から12月の所得額と、それにかかる住民税の額を市区町村が証明する書類を指します。2026年の夏に申請する場合は、2025年分の所得が記載された証明書になります。

課税証明書から審査官が読み取るのは、主に次の点です。

  • 扶養者の前年の総所得が、家族の人数に見合った水準か
  • 前回の申請時と比べて所得が大きく下がっていないか
  • 住民税が期限どおりに納められているか(納税証明書で未納がないか)
  • 扶養親族として配偶者や子が記載されているか

最後の点は見落とされがちです。扶養者の課税証明書で配偶者が扶養親族に入っていない場合、その理由として配偶者自身に一定以上の所得があることが考えられます。家族滞在の配偶者がアルバイトで扶養の範囲を超える収入を得ていると、課税証明書の記載からそれが読み取れる、ということです。

課税証明書と在職証明書の食い違い

転職や昇給があった年は、課税証明書の所得(前年の実績)と在職証明書の給与(現在の条件)が一致しません。転職で年収が上がった場合は問題になりにくいものの、前年に失業期間があって所得が少ない場合は、現在の雇用契約書と直近の給与明細の写しを添えて、今後の収入の見通しを示しておくと審査官の疑問に先回りできます。

扶養者が年の途中で来日し、前年の日本での所得が数か月分しかない場合も同じです。課税証明書の金額だけを見ると年収が低く見えるため、在職証明書に年収を明記してもらうか、給与明細を付けて補います。

扶養者の更新と同時に申請する場合

外国人社員本人(扶養者)と家族の在留期限が同じ日になっていることは多く、その場合は扶養者の更新申請と家族の更新申請を同じ日に出すのが通常の進め方です。

同時に申請する場合、扶養者の在職証明書や課税・納税証明書は扶養者の申請にも添付するため、家族の申請にも同じ書類を重ねて出すかどうかが問題になります。実務では、家族の申請書類に「扶養者○○(在留カード番号)の更新申請に添付」と書いたメモを付けて、重複する書類の原本を1通にまとめる扱いが広く行われています。ただし、この取扱いは出入国在留管理庁の提出書類一覧に明記されたものではなく、窓口によって写しの提出を求められることもあります(公式資料では未確認)。申請の前に、提出先の地方出入国在留管理局に確認しておくのが確実です。

同時申請にはもう1つの意味があります。扶養者の更新が許可され、在留期間が「5年」に伸びた場合、家族の在留期間も扶養者の期限に合わせて指定されることが多くなります。家族だけ先に申請して1年の許可を受けると、翌年また家族だけ更新することになり、手数料も手間も余計にかかります。扶養者の在留期間の決まり方は技人国の在留期間5年・3年・1年はどう決まる?で解説しています。

更新申請書の記入例|迷いやすい欄

在留期間更新許可申請書は、出入国在留管理庁の家族滞在のページからPDFとExcelで取得できます。家族滞在用の様式は、1枚目が申請人の情報、2枚目が扶養者の情報を書く構成です。記載例も同じページに掲載されています。

迷いやすい欄と書き方は次のとおりです。

  • 「職業」:働いていない配偶者は「主婦」「主夫」「無職」、学生の子は学校名がわかるように「学生(○○小学校)」などと書く
  • 「希望する在留期間」:希望を書く欄で、許可される期間を約束するものではない。扶養者の在留期限と合わせたい場合は、扶養者と同じ期間を書く
  • 「更新の理由」:「引き続き夫(妻・父・母)の扶養を受けて日本で生活するため」のように、扶養関係が続いていることを書く
  • 「犯罪を理由とする処分を受けたことの有無」:日本国外のものも含む。交通違反による罰金も「有」に当たる
  • 「在日親族及び同居者」:扶養者、兄弟姉妹など日本にいる家族を全員書く
  • 扶養者の「年収」の欄:課税証明書の金額と大きく食い違わない数字を書く

申請人が16歳未満の子の場合、申請書の署名は法定代理人が行います。

子の年齢が更新で問題になる場面

家族滞在の「子」には年齢の上限が法令にありません。18歳を過ぎても、成年に達しても、扶養者の扶養を受けている限り更新は可能です。問題は、年齢が上がるにつれて「扶養を受けている」といえるかどうかの見方が厳しくなる点にあります。

更新の場面で問われやすいのは次のような状況です。

  • 高校や大学を卒業し、学校に通っていない
  • アルバイトの収入が増え、生活費の多くを自分で賄っている
  • 扶養者と別の住所で暮らしている

日本の学校に通っているあいだは、在学証明書を添えれば扶養を受けていることの説明は難しくありません。卒業して就職する段階では、家族滞在のままフルタイムで働くことはできないため、在留資格の変更が必要になります。出入国在留管理庁は、家族滞在で在留し日本で義務教育を修了し高校を卒業した人が日本で就職する場合について、「定住者」または「特定活動」への変更の案内を出しています。対象の条件は公式案内をご確認ください。

週28時間を超えて働いていた場合

家族滞在の配偶者や子は、資格外活動許可を受けて週28時間以内で働けます。この上限を超えていた場合、更新の審査で発覚するのは主に課税証明書からです。扶養者の課税証明書で配偶者が扶養親族から外れている、あるいは入管から申請人本人の課税証明書を求められ、その所得額が週28時間では届かない水準になっている、という形で表に出ます。

28時間の超過は、家族滞在の更新が不許可になる典型的な原因です。資格外活動許可の範囲を超えて働くことは入管法違反であり、「扶養を受ける」という家族滞在の前提とも矛盾するためです。超過の程度や期間によって判断は変わり、個別の事情で結論が分かれますが、年間の所得が大きい場合ほど許可は難しくなります。時間の数え方と超過した場合の影響は家族滞在ビザで働ける時間は?資格外活動許可と週28時間を超えた場合のリスクで詳しく解説しています。

家族滞在の配偶者を雇っている企業にとっても、これは他人事ではありません。週28時間を超えて働かせた場合、雇用主側が不法就労助長罪に問われるおそれがあります(不法就労助長罪とは?)。

申請時期・審査期間・手数料

在留期間の更新申請は、在留期間の満了日のおおむね3か月前から受け付けられます。在留期限の当日までに申請していれば、審査中に期限が過ぎても、処分が出るまで、または期限から2か月を経過する日まで、引き続き日本に在留できます(入管法20条6項の特例期間)。申請時期の考え方は在留資格の変更・更新はいつまでに申請する?にまとめています。

出入国在留管理庁の「在留審査処理期間」によると、家族滞在の更新は2026年7月許可分で、審査終了までが平均29.3日、許可の告知までが平均38.7日でした。2025年4月から2026年7月までの16か月間、告知までの日数は33.3日から40.1日の間で推移しています。

手数料は2026年10月1日から変わりました。9月30日までに受け付けた申請は改定前の額(窓口6,000円、オンライン5,500円)ですが、10月1日以降の申請は、許可される在留期間に応じて次の額になります(窓口/オンライン)。

許可される在留期間 窓口申請 オンライン申請
6月超1年未満 25,000円 21,000円
1年 33,000円 27,000円
1年超3年未満 48,000円 42,000円
3年以上5年未満 64,000円 56,000円
5年以上 75,000円 65,000円

家族3人が同時に3年の許可を受けると、窓口申請で合計192,000円になります。家族分の手数料を会社が負担するかどうかの考え方は在留資格の変更・更新手数料はいくらになる?で扱っています。

よくある質問

家族滞在ビザの更新申請書はPDFでダウンロードできますか?

できます。出入国在留管理庁の「在留資格『家族滞在』」のページに、在留期間更新許可申請書のPDFとExcel、記載例、提出書類のチェックシートが掲載されています。A4で片面1枚ずつ印刷して使います。

家族滞在ビザの期間更新にはどのような理由が必要ですか?

更新の理由として求められるのは、扶養者による扶養が続いていることです。申請書の「更新の理由」欄には、「引き続き夫の扶養を受けて日本で生活するため」のように書けば足ります。理由書の提出は必須ではありませんが、扶養者の収入が下がった場合や、子が学校を卒業した場合は、事情を説明する書面を付けると審査が進めやすくなります。

家族滞在ビザの更新にはどのくらいの期間がかかりますか?

2026年7月許可分の平均で、申請から許可の告知まで38.7日です。追加資料を求められるとその分延びるため、期限の2〜3か月前には申請しておくと安全です。

扶養者が転職した直後でも家族の更新はできますか?

できます。転職後の勤務先の在職証明書と雇用契約書の写しを出し、新しい収入を示します。扶養者自身が転職の届出(所属機関に関する届出)を14日以内に出しているかも確認されるため、届出を済ませてから申請するのが順序です。

扶養者と離婚した場合、家族滞在の更新はできますか?

できません。離婚すると「扶養を受ける配偶者」ではなくなるため、家族滞在の更新は認められません。配偶者と離婚・死別した日から14日以内に入管への届出が必要で、日本に残る場合は別の在留資格への変更を検討することになります。

更新の前に、家族の1年を振り返る

家族滞在の更新は、書類を集めるだけなら数日で終わる手続です。結論を左右するのは書類の中身で、特に扶養者の課税証明書には、この1年間の収入、納税、配偶者の働き方が数字で表れます。申請書を書く前に、扶養者の年収の変化、配偶者のアルバイトの時間、子の学校の状況の3つを家族で確認し、説明が必要な変化があれば理由書と資料を添えて出す、という順序で準備すると、更新で慌てることは少なくなります。

会社の人事担当者としては、外国人社員本人の更新時期に合わせて、家族分の在職証明書も同時に発行しておくと手続がまとまります。

根拠資料


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