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帰化申請の必要書類一覧|会社員・自営業・配偶者別の書類と取得先

帰化申請の必要書類は、本人が作成する申請書類、本国から取り寄せる国籍・身分関係の書類、日本の役所や勤務先で取得する住民票・納税・社会保険・収入の証明書の3種類に分かれます。どの書類が必要かは申請者ごとに異なり、特に納税に関する書類は、会社員か、個人事業主か、会社の役員かで大きく変わります。法務省は「個人によって必要書類が異なる」として、住所地を管轄する法務局への事前相談を求めています。

この記事では、東京法務局が公表している添付書類の一覧と、法務局の「帰化許可申請のてびき」をもとに、職業別・家族構成別に必要書類を整理します。九州で申請する場合も、書類の種類は基本的に同じです。

帰化申請の必要書類は3種類に分かれる

帰化の申請先は、申請者の住所地を管轄する法務局または地方法務局(国籍事務を扱う支局を含む)です。15歳以上は本人が、15歳未満は親権者などの法定代理人が、自ら法務局に出向いて書面で申請しなければならず、郵送やオンラインでは申請できません。手数料はかからず、標準処理期間は定められていません。

必要書類は、準備の手間と時間のかかり方がまったく違う3つのグループに分かれます。

  1. 申請者が作成する書類:帰化許可申請書、親族の概要、履歴書、帰化の動機書、生計の概要、事業の概要、自宅・勤務先付近の略図など
  2. 本国などから取り寄せる書類:国籍証明書、出生・婚姻・離婚・親族関係の証明書と、その日本語訳
  3. 日本の役所や勤務先で取得する書類:住民票、在留カードの写し、課税・納税証明書、年金・健康保険の納付証明書、在勤及び給与証明書、運転記録証明書など

準備期間の大半を占めるのは2の本国書類です。1と3は日本国内で揃えられますが、2は国によって取得先も所要期間も異なるため、最初の相談の時点で何が必要かを確認し、すぐに取り寄せを始めることが全体の期間を短くする鍵になります。

申請者が作成する書類と様式のダウンロード

作成書類の様式は、法務局のウェブサイトからWord形式でダウンロードできます。福岡法務局のページでは、帰化許可申請書、親族の概要、履歴書(その1・その2)、出入国歴表、帰化の動機書、生計の概要(その1・その2)、事業の概要の9種類が公開されています。

書類 誰が作るか 内容とポイント
帰化許可申請書 申請者全員(15歳未満は法定代理人) 写真を貼付。帰化後の氏名・本籍もここに書く
親族の概要 申請者 日本と外国にいる親族(配偶者、子、父母、兄弟姉妹など)を分けて記載
履歴書(その1・その2) 申請者 出生から現在までの学歴・職歴・身分関係の変動を空白期間なく記載。その2は技能・資格、賞罰、出入国歴など
出入国歴表 申請者 出入国の日付と渡航先、目的
帰化の動機書 申請者(法務局の指示による) 帰化を希望する理由を本人が自筆で記載
生計の概要(その1・その2) 申請者 世帯の収入・支出、資産(預貯金・不動産・自動車など)、負債
事業の概要 個人事業主・会社役員 事業の内容、売上・利益、取引先など
自宅・勤務先付近の略図 申請者 最寄りの交通機関からの経路と所要時間
在勤及び給与証明書 勤務先の代表者 職種は具体的な職務内容まで記載してもらう
宣誓書 申請者 申請時に法務局で署名する

履歴書は、書類全体の中で最も時間がかかりやすい書類です。学歴や職歴の年月が、在留申請の記録や住民票の異動と食い違うと、面接で説明を求められることになります。書き方の注意点は帰化申請の履歴書の書き方|学歴・職歴・出入国歴を空白なく書く記入例で扱います。

写真のサイズは5cm×5cm

帰化許可申請書に貼る写真は、法務局の「帰化許可申請のてびき」によると、申請前6か月以内に撮影した5cm×5cmの単身、無帽、正面上半身のものです。15歳未満の申請者は、法定代理人と一緒に写ったものを使います。申請書は正本と副本の2通を作るため、写真も2枚必要です。在留カードの写真(縦4cm×横3cm)とは規格が違うため、証明写真機ではサイズを指定できる機種を使うか、写真店で撮影すると確実です。

本国から取り寄せる書類(国籍・身分関係)

東京法務局の一覧では、次の書類が挙げられています。

  • 国籍証明書:国籍を証明する本国官憲の書面。有効期限の有無を確認
  • パスポートの写し:所持するすべてのパスポートの使用済みページ全部
  • 身分関係を証する書面:本人の出生証明書、婚姻証明書、離婚証明書、父母・兄弟姉妹との親族関係証明書、父母の婚姻・離婚の証明書、子の出生証明書など
  • 日本での届出がある場合:届書記載事項証明書(日本の市区町村に出生届や婚姻届を出している場合)
  • 日本の戸籍謄本:配偶者や子が日本人の場合など

外国語の書類には、A4判の翻訳文(部分翻訳は不可)を付け、翻訳者の住所・氏名と翻訳年月日を書きます。翻訳文の中の人名は、アルファベットのままにせず、カタカナ・ひらがな・漢字で表記するよう求められています。翻訳は申請者本人がしてもかまいません。

取得先は国によって違います。韓国籍の人は家族関係登録簿に基づく基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書などを在日韓国大使館・領事館で取得できることが多く、中国籍の人は本国の公証処が発行する出生公証書・親族関係公証書などが中心になります。本国の役所でしか発行しない書類がある国では、家族に代理取得を頼んだり、郵送でやり取りしたりするため、数週間から数か月かかることもあります。国別の具体的な書類と所要期間は相手国の制度や時期によって変わるため、相談時に法務局で確認してください(国別の所要期間の目安は(公式資料では未確認))。

日本の役所・勤務先で取得する書類

全員に共通する書類

  • 住民票の写し(世帯全員、個人番号の記載を省略したもの)。居住期間の要件を満たす期間の居住歴が分かるよう、除票の写しが必要な場合もあります
  • 在留カードの表裏の写し
  • 運転免許を持っている人は、運転記録証明書(過去5年間、発行後2か月以内のもの)と運転免許証の表裏の写し。免許が失効・取消しになった人は運転免許経歴証明書
  • 健康保険の資格確認書の写し、またはマイナポータルの資格情報画面の写し(世帯全員)
  • 公的年金保険料の納付証明書(直近2年分)
  • 国民健康保険に加入している場合は、国民健康保険料(税)の納付証明書(直近2年分)
  • 不動産があれば登記事項証明書、預貯金があれば残高証明書や通帳の写し

運転記録証明書は、帰化申請の結果が出るまでの間に再提出を求められることがあります。審査中に交通違反をすると、その記録も確認されるということです。

職業別に変わる書類

収入と納税に関する書類は職業で変わります。東京法務局の一覧を職業別に整理すると次のとおりです。

区分 収入関係 納税関係
会社員(確定申告なし) 在勤証明書、直近1か月分の給与証明書または給与明細 住民税の課税証明書(総所得金額の記載があるもの)と納税証明書(直近5年分)、源泉徴収票(直近1年分)
会社員(確定申告あり) 同上 上記に加え、所得税の納税証明書その1・その2(直近3年分)、確定申告書の控え(直近1年分)
個人事業主 営業許可書などの許認可の証明書 住民税の書類、所得税の納税証明書その1・その2(直近3年分)、確定申告書の控え、消費税の納税証明書その1・事業税の納税証明書(直近3年分)、源泉所得税の徴収高計算書の写し(直近1年分)
会社の役員 会社の登記事項証明書、許認可の証明書 本人の住民税・所得税の書類に加え、法人税の納税証明書その1・その2、法人事業税・法人消費税の納税証明書(直近3年分)、法人住民税の納税証明書(直近1年分)、法人税確定申告書の控え(直近1年分)、源泉徴収簿や徴収高計算書の写し

個人事業主と会社の役員は、会社員と比べて書類の数が倍以上になります。事業主として従業員を雇っている場合は、厚生年金・健康保険の事業主としての納付証明書(直近2年分)も必要です。会社が社会保険料を滞納していると、役員本人の帰化審査にも影響するため、申請前に納付状況を確認しておく必要があります。社会保険料の滞納が在留審査に与える影響は社会保険料の滞納は在留資格の更新に影響する?で解説しています。

住民税の課税・納税証明書が直近5年分とされている点は、2026年4月1日からの帰化審査の運用見直しで、納税状況の確認期間が延びたことを反映したものと考えられます。運用見直しの内容は帰化の厳格化|2026年4月から何が変わった?居住10年・納税5年確認と申請中の扱いで扱います。永住許可でも公的義務の履行は厳しく見られるようになっており、その動きは【2026年10月改定】永住許可の要件厳格化で何が変わる?で解説しています。

配偶者・同居の家族の書類

資産・収入、納税、社会保険の書類は、申請者本人だけでなく、配偶者や生計を同じくする家族の分も求められます。配偶者が日本人で、配偶者が生計を支えている場合は、配偶者の在勤証明書、住民税の課税・納税証明書、年金の納付状況などを揃えることになります。配偶者が日本人であれば、配偶者の戸籍謄本も必要です。

子どもが学生の場合は在学証明書を、日本語能力試験などを受けている場合はその結果の証明書を出すこともあります。

書類をそろえる順番と注意点

正本と副本の2通を用意する

「帰化許可申請のてびき」は、提出する書類は原則として2通とし、1通は原本、もう1通は写しでよいとしています。作成書類は2通作り、取得した証明書は原本1通とコピー1通を用意します。

発行日からの期間に注意する

運転記録証明書の「発行後2か月以内」のように、書類によっては発行からの期間が指定されています。本国書類の取寄せに時間がかかり、先に取った日本の証明書の期限が切れてしまう例があるため、順番としては、本国書類を先に取り寄せ、日本の役所の証明書は申請日から逆算して取得するのが効率的です。

確認表に沿って集め、相談で確認を受ける

福岡法務局は、必要書類を事前に準備したうえで初回相談を予約するよう案内しており、添付書類の案内ページにも「初回相談時に、申請書類及び添付書類等を確認します」とあります。「帰化相談質問票」「身分関係図」を記入し、「帰化相談必要書類確認表」に沿って集めた書類を確認表の順に並べて持参し、相談で過不足の確認を受ける流れです。インターネット上の書類一覧はあくまで一般的なもので、足りない書類や追加の書類は相談の場で指示され、次回の相談までに準備します。

よくある質問

帰化申請の書類は2部必要ですか?

原則として2部です。法務局のてびきは、提出書類は2通とし、1通は原本、もう1通は写しでよいとしています。作成する申請書類も正本・副本の2通を作り、写真もそれぞれに貼るため2枚必要です。

帰化申請書類のダウンロードは法務局のどこでできますか?

各法務局のウェブサイトに「帰化許可申請書類等(Word版)」のページがあります。福岡法務局のページでは、帰化許可申請書、親族の概要、履歴書、出入国歴表、帰化の動機書、生計の概要、事業の概要の様式を入手できます。在勤及び給与証明書や略図の様式は、相談時に法務局で渡される場合もあります。

帰化申請の写真サイズは?

5cm×5cmです。申請前6か月以内に撮影した、単身・無帽・正面上半身のものを使います。15歳未満の申請者は法定代理人と一緒に写った写真にします。

帰化申請の書類の翻訳は必要ですか?自分で訳してもよいですか?

外国語の書類にはすべてA4判の日本語訳が必要で、部分訳は認められていません。翻訳者に資格は求められておらず、本人が訳すこともできますが、翻訳者の住所・氏名・翻訳年月日を記載します。

特別永住者の場合も同じ書類が必要ですか?

特別永住者は、本国書類の代わりに日本の役所で保管されている書類で身分関係を証明できる場合があり、東京法務局も特別永住者向けの添付書類を別に案内しています。国籍や身分関係によって書類が変わるため、相談時に確認してください。

書類集めは「本国書類から逆算」する

帰化申請の必要書類は、数の多さに目が行きがちです。しかし実際に申請の時期を決めるのは、数ではなく、本国から取り寄せる書類がいつ揃うかです。日本の役所で取る証明書の多くは1日で揃い、作成書類も時間をかければ書けます。本国書類だけは、国の制度と家族の協力に左右されます。

進め方としては、法務局の案内と確認表で必要書類の見当をつけ、初回相談の前から本国書類の取寄せを始めること。相談で不足を指摘された書類は、その日のうちに手配します。並行して、履歴書と生計の概要の下書きで学歴・職歴・収入の年表を作り、住民票や在留申請の記録と照らし合わせること。最後に、申請日から逆算して、有効期間のある日本の証明書を取得すること。この順番を守れば、証明書の取り直しによる手戻りを減らせます。

会社員の申請者であれば、勤務先に在勤及び給与証明書を依頼することになります。職務内容まで具体的に書く必要があるため、人事担当者は様式を受け取った段階で本人と記載内容をすり合わせておくと、書き直しを防げます。個別の事情で必要な書類が変わるため、職歴や家族関係が複雑な場合は、相談の前に一度整理しておくことをお勧めします。

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根拠資料


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