【2025年最新】宿泊業・旅館が使える小規模事業者持続化補助金|採択事例と申請のポイント

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店舗改装や新サービス導入に補助金を活用し、選ばれる宿へ──。
小規模事業者持続化補助金は、旅館や民泊でも多くの採択実績がある人気制度です。本記事では、採択事例と申請のコツを2025年版として詳しく解説します。
小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金は、中小企業庁が実施する補助金制度で、小規模事業者の販路開拓や経営改善を支援するためのものです。
- 対象者:小規模事業者(飲食店含む)
- 常時使用する従業員数が20人以下
- 補助率:2/3
- 補助額:50万円~250万円

店舗改装から設備投資・広告費にまで幅広く使える本補助金は例年非常に人気の補助金となっています。

宿泊業は従業員数20名以下が小規模事業者です!
従業員数には、パートアルバイトの人数も入ります。
代表者は従業員ではないのでご注意ください!
個人事業主も申請可能です。
宿泊業の小規模事業者持続化補助金 採択事例まとめ
では早速、直近2回の最新採択事例をジャンル別にご紹介いたします。
① 建物改修・リフォーム系
- 客室へのエアコン設置工事による売上増強
- 外壁塗装工事によりビジネス客のみならず観光宿泊客獲得
- 店内改装により新規顧客獲得で宿泊部門の売上増加
- 客室トイレのリフォームによる顧客満足度向上とイメージアップ
- 水回りリフォームによる顧客満足度向上の取り組み
- 新規客獲得・単価UP&バリアフリー『個室御食事処』改修計画
- 温泉付きバリアフリートレーラーハウス宿泊施設による販路拡大
- バブル期ペンションを現代化!「カナリアンホテル」新規開業事業
- 露天風呂にサウナを設置し宿泊全体の満足度向上
- 猛暑やゲリラ豪雨でも安心!テント導入によるグランピング強化
- 温泉付きバリアフリートレーラーハウス宿泊施設による販路拡大
- 熱交換機の導入により既存・新規入浴者の入浴料を現状維持事業
外装工事や水回りの工事など、老朽化のリニューアルに活用される例が多いです。宿泊施設の採択事例を見ると「店舗改装」が圧倒的に多い印象です。
② 食事・地域食材を活かした事業系
・笠間や茨城の地酒飲み比べ宿泊プラン創設による売上向上
・真壁の郷土料理“すいとん”と地場材を用いた弁当事業の開始
・福地鶏と福井県産の食材を使った炭焼料理での販路拡大事業
・天草の幸を全国に贈る新商品の開発による販路拡大
・オリジナル商品の製造・販売および飲食店兼宿泊施設の運営
宿泊施設で提供している地元料理を商品化したり、弁当販売を始めたりと工夫をされている事例が見られます。
③ 体験型・新サービス導入
・羽後町プロジェクト「学び旅」パッケージツアー
・未使用池をアマゴ釣り体験ができる池に改修
・スパイス体験宿泊プランの環境整備事業
・湯布院の自然に囲まれながら湯治ワーケーション
・「サッカー・フットサル」に特化した合宿受入れ開始
・学生合宿受入強化のための環境整備と食事メニュー開発
・結婚式と旅行を融合させた新サービス「YADOKON」
・特別体験付き宿泊施設のパンフレット制作
・観光列車コラボブランディングによるBtoB販路開拓
宿泊業では、体験型の新サービスを打ち出し、その提供環境を整備する取り組みが数多く採択されています。
旅行需要が「宿泊+α」に移行しており、学び旅・釣り・スポーツ合宿・ワーケーション・結婚式旅行など、滞在そのものを特別な体験に変える企画が評価されやすい傾向です。
特に地域資源や観光列車などとのコラボは、宿泊業単体に留まらず 地域全体の観光促進 にもつながるため、補助金の趣旨に合致する採択事例として目立っています。
④ペット・アウトドア対応
- BBQ設備を整え、ペットと宿泊者が楽しめる施設づくり
- 宿泊施設におけるドッグラン設置および広報活動による販路開拓
- フロント改修によるペット同伴宿泊強化及び販路拡大事業
- 特徴的なドッグランの増設によるホテル・ホームの顧客獲得
近年は「ペット連れ旅行」のニーズが高まり、宿泊業の補助金採択事例でも ペット対応を強化する取り組みが増加 しています。
特に ドッグランやペット同伴型の設備整備 は、集客効果が高いとされており、同じ傾向はカフェや飲食店など他業種の採択事例にも広がっています。
⑤ 広報・マーケティング・DX
- 宿泊客獲得のための広報活動事業
- 顧客ニーズ対応によるリピート率の向上・宿泊客増加
- OTAと看板の活用による集客増加、DX化による効率化
- 簡易宿泊所における生産性向上に向けた革新的取り組み
⑥古民家・歴史資産活用
- 築二百年の古民家を改装した宿泊事業開始に伴う飲食スペース整備
- 100年以上の歴史ある旅館を活かした飲食店事業の展開
- 空きスペースを活用した新規民泊事業による新規顧客獲得
歴史ある建物や古民家をリノベーションして宿泊施設・飲食店・カフェ・スタジオなどに活用する事例も多数採択されています。
地域の文化や伝統を活かした滞在体験は差別化要素が強く、国内外の観光客から高い支持を得やすいのが特徴です。
⑦長期滞在・新市場開拓
・連泊プランの提供による新規顧客獲得
・長期滞在向けコンドミニアム型宿泊施設の充実による客単価向上
・ベッド数を増設し、単価向上・中〜長期滞在者を増やす新プラン
・長期滞在の観光客等をターゲットとした宿泊施設の整備
・シャワー設備を整えた連泊顧客増加による売上拡大計画
近年はワーケーションやインバウンド需要の増加により、「長期滞在」や「連泊プラン」への対応が宿泊業の新しい市場開拓につながっています。
設備面では、コンドミニアム型客室やシャワー・キッチンといった長期滞在に必要な環境整備が注目されています。
単なる宿泊にとどまらず、「客単価アップ」や「滞在日数の増加による売上拡大」 につながる取り組みとして位置付けられています。
どんな設備が導入できる?採択された設備投資の種類
採択事例の中にもありますが、次はどんな設備が導入されているかを見ていきたいと思います。
厨房・飲食系機械
- 炭焼きグリル機器
- 調理用オーブン・スチーマー
- 洗濯乾燥機
- 地酒や食材保存用の業務用冷蔵庫
- テイクアウト・弁当用の調理設備(真空パック機、保温器など)
飲食サービス強化(郷土料理・地酒プラン・テイクアウト事業) とセットで申請しているものが多いです。
快適性・顧客サービス系機械
- 空調設備(業務用エアコン)
- 給湯器・熱交換機(入浴サービス強化)
- サウナストーブ(露天風呂やサウナ設置に伴う機械部分)
「快適性アップ」「差別化ニーズ」に直結する機械になっています。
まとめ
宿泊業における小規模事業者持続化補助金の活用は、客室や水回りのリフォーム、バリアフリーや外壁塗装といった 施設改修系 から、釣り体験・ワーケーション・スポーツ合宿などの 体験型サービス導入、そしてペット同伴対応や長期滞在プラン、古民家再生といった 差別化戦略 まで、非常に幅広い事例が見られます。
ポイントは、単なる修繕ではなく、「どのように顧客満足度や売上アップにつながるか」 を明確にすることです。
特に最近は、インバウンド需要やペット連れ旅行、ワーケーション・長期滞在といった 新しい市場ニーズに応える取り組み が多く採択されています。
補助金の公募は年に数回あり、申請から採択までは専門的な知識や計画づくりが求められます。
「うちの場合は対象になるのかな?」と思ったら、まずはお気軽にご相談ください。実際の採択事例を踏まえながら、最適な活用方法をご提案します。

