タイル・れんが・ブロック工事の許可要件について詳しく解説
タイル・れんが・ブロック工事は、建物の外壁や内装、舗装などにタイル、れんが、ブロックを用いて仕上げる工事です。これらの工事は、建物の美観や耐久性を高めるために重要で、特に外壁の装飾や耐火性の向上に寄与します。この工事を行うためには、一定の条件を満たして建設業の許可を取得する必要があります。
この記事では、「タイル・れんが・ブロック工事」の許可を取得するための具体的な要件や取得方法について、詳しく解説します。
タイル・れんが・ブロック工事とは？
タイル・れんが・ブロック工事は、建物の仕上げや補修にタイル、れんが、ブロックを使用する工事で、以下のような作業が含まれます。（参考：業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方）
- タイル貼り：外壁や内壁、床面などにタイルを貼り付ける工事
- れんが積み：外壁や塀、庭園の装飾などにれんがを積み上げて施工する工事
- ブロック積み：外構やフェンス、壁面などにコンクリートブロックを積み上げる工事
- 石材の補修・補強：タイルやれんが、ブロックの補修や目地の修復を行う工事
これらの工事は、建物の美観や耐久性を高め、特に耐久性や耐火性を持たせるために重要な役割を果たします。
タイル・れんが・ブロック工事業の許可が必要なケース
タイル・れんが・ブロック工事業で許可が必要になるのは、1件の工事の請負金額が500万円以上（税込）の場合です。500万円未満の小規模な工事については、許可を取得しなくても業務を行うことが可能ですが、許可を取得すれば、より大規模な工事を請け負うことができます。
タイル・れんが・ブロック工事業の許可要件
タイル・れんが・ブロック工事業の許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
経営管理責任者の要件
経営管理責任者は、企業の経営者や役員で、建設業における経営業務の管理経験を持つ者です。具体的な条件は以下の通りです。
- 5年以上の建設業の経営業務の管理経験を有すること
- または、2年以上の役員経験に加え、5年以上の経営業務補助経験があること
この要件を満たす人物がいなければ、許可申請はできません。
専任技術者の要件
専任技術者は、工事現場での技術的な管理を行う責任者で、タイル・れんが・ブロック工事業では次の資格や実務経験が必要です。
資格による要件
タイル・れんが・ブロック工事の専任技術者として認められる資格は以下の通りです。
- 1級または2級建築施工管理技士（仕上げ）
- タイル張り技能士1級
- れんが積み技能士1級
- ブロック積み技能士1級
これらの資格を持つ者は、タイル・れんが・ブロック工事業の専任技術者として認定されます。
実務経験による要件
資格がない場合でも、以下の実務経験を積むことで専任技術者として認められます。
- 指定学科の高等学校卒業者：5年以上のタイル・れんが・ブロック工事に関する実務経験
- 指定学科の大学卒業者：3年以上のタイル・れんが・ブロック工事に関する実務経験
- 指定学科以外の学歴：10年以上のタイル・れんが・ブロック工事に関する実務経験
「指定学科」とは、建築、土木、環境工学など、建設業に関連する学科を指します。
財務的基盤の要件
許可を取得するためには、事業の財務基盤が安定していることが求められます。具体的には以下のいずれかを満たす必要があります。
- 500万円以上の純資産を有していること
- 銀行の融資証明書などで500万円以上の資金調達能力を証明できること
- 決算書で自己資本額が500万円以上であることを示すこと
社会保険の加入
建設業の許可を取得するためには、**社会保険（健康保険、厚生年金、雇用保険）**に適切に加入していることが条件です。社会保険に加入していない場合、許可申請は受理されません。
許可取得後の管理
タイル・れんが・ブロック工事業の許可を取得した後も、定期的な管理と更新が必要です。建設業許可は通常5年ごとに更新が必要で、更新時には経営管理責任者や専任技術者の要件を満たしているか再確認されます。また、毎年の決算報告書の提出も義務付けられています。
よくある質問（FAQ）
Q1. タイル・れんが・ブロック工事業の許可はいつ必要ですか？
A. 1件あたりの工事の請負金額が500万円以上の場合に許可が必要です。500万円未満の工事であれば、許可がなくても施工可能です。
Q2. タイル・れんが・ブロック工事業の専任技術者には資格が必須ですか？
A. 資格がなくても、一定の実務経験があれば専任技術者として認められる場合があります。学歴に応じて、3年から10年の実務経験が必要です。
Q3. 建設業許可の取得に必要な資本金はどれくらいですか？
A. 許可取得には500万円以上の純資産またはそれに相当する財務基盤が必要です。資本金ではなく、企業の財務的安定性を示す証明が求められます。
Q4. 許可を取得するのにどれくらいの時間がかかりますか？
A. 許可申請から取得までは通常1～2か月程度ですが、書類の整備状況により長引く場合もあります。
まとめ
タイル・れんが・ブロック工事業の許可を取得するためには、経営管理責任者や専任技術者の資格や実務経験、財務基盤の安定性、そして社会保険への適切な加入など、さまざまな条件を満たす必要があります。許可を取得すれば、500万円以上の大規模工事を合法的に受注でき、事業の成長が見込めます。
これらの要件をしっかりと確認し、事前に適切な準備を行って申請を進めることが、成功への第一歩となります。
タイル・れんが・ブロック工事を始める際には、ぜひ保利国際法務事務所にご相談ください。福岡を中心に、建設業許可や工事業登録のサポートを行っておりますので、安心してお任せいただけます！
▼こちらのページも参考にご覧ください▼▼▼
