土木一式工事の許可要件について解説!専任技術者の資格や学歴の詳細も確認

こんにちは!今回は土木一式工事の許可を取得するために必要な要件を解説します。土木一式工事は、道路や橋梁、上下水道など、社会インフラに関わる総合的な工事であり、その許可を得るためにはさまざまな基準を満たす必要があります。特に、専任技術者の資格や学歴・実務経験は許可取得のための重要な要素です。この記事では、専任技術者に必要な要件も詳しく説明し、土木一式工事の許可取得に役立つ情報をまとめました。

土木一式工事とは?

土木一式工事は、土木工作物を総合的に企画・指導・調整し、建設を行う工事です。具体的には、道路やトンネル、河川の護岸工事、ダム、上下水道施設の建設・補修などが含まれます。工事規模が大きく、複数の作業を総合的に統括する必要があるため、管理能力が特に重視される業種です。

土木一式工事を行うためには、国土交通大臣や都道府県知事の建設業許可を取得する必要があります。この許可を取得するために、企業や技術者はさまざまな基準を満たす必要があります。詳しくはこちら

 

土木一式工事の許可要件

土木一式工事の許可を取得するために重要な要件は以下の通りです。

 

経営管理責任者の要件

申請者(企業)には、経営管理責任者が必要です。この責任者は、5年以上の建設業の経営業務の管理経験を持つ常勤役員であることが条件です。経営業務の補助業務経験がある場合でも、一定の年数を積んでいれば認められます。

 

専任技術者の要件

専任技術者は、土木一式工事を行うための技術的な責任者であり、資格または学歴と実務経験のいずれかの基準を満たしていなければなりません。これが許可取得の際に厳しく審査される重要なポイントです。

次に、専任技術者について詳しく見ていきましょう。

 

専任技術者の資格・学歴・実務経験

専任技術者は、工事の技術面における責任を負う人物であり、許可を得るためには、適切な資格または学歴と実務経験が必要です。

 

資格による要件

専任技術者として認められる資格は、以下の通りです。

  • 1級土木施工管理技士
    1級土木施工管理技士は、土木工事全般を管理できる能力を持つ資格で、特に大規模な工事の責任者として適任です。この資格を持っていると、幅広い土木工事で専任技術者として認められます。
  • 2級土木施工管理技士(指定工事種別)
    2級土木施工管理技士も、土木工事の管理を行う資格ですが、1級に比べて認められる工事の範囲が限定されます。主に中小規模の工事や特定の範囲に限られることが多いです。
  • 技術士(建設部門、農業土木など)
    技術士の資格も有効です。特に建設部門や農業土木の技術士は、土木一式工事における高度な技術管理が可能な技術者として認められます。

 

学歴と実務経験による要件

資格を持たない場合でも、学歴と実務経験を組み合わせることで専任技術者として認められることがあります。

  • 指定学科の高等学校卒業者
    土木、建築、環境工学などの指定学科を卒業している場合、5年以上の実務経験が必要です。この学歴は、基礎的な技術知識があると見なされるため、専任技術者として認められます。
  • 指定学科の大学卒業者
    同様に、大学の指定学科を卒業している場合は、3年以上の実務経験で専任技術者として認められます。大学卒業者は、より短期間の実務経験で認定される点が特徴です。
  • 指定学科以外の学歴
    指定学科でない場合でも、10年以上の実務経験があれば専任技術者として認められる可能性があります。この場合、より豊富な実務経験で技術者としての能力を証明することが必要です。

 

他の工事業種との比較

「土木一式工事」は、他の工事業種と比べて総合的な工事管理が求められる点で異なります。例えば、建築一式工事では、1級建築施工管理技士や1級建築士が必要となり、建築物の構造全体を扱います。
一方で、とび・土工・コンクリート工事は、基礎工事やコンクリートの打設など、特定の作業に特化しています。これに対して、土木一式工事は、複数の作業をまとめて管理し、総合的に指導する能力が求められます。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 土木一式工事とはどのような工事ですか?
A.
土木一式工事は、土木工作物を総合的に企画・指導・調整し、道路、橋梁、トンネル、上下水道施設などの建設を行う工事です。複数の作業を統合し、全体を管理する力が求められます。

Q2. 土木一式工事を行うにはどのような許可が必要ですか?
A. 土木一式工事を行うには、国土交通大臣や都道府県知事からの建設業許可が必要です。この許可を取得するには、経営管理責任者や専任技術者など、一定の基準を満たす必要があります。

Q3. 土木一式工事で必要な専任技術者の資格は何ですか?
A. 最も一般的な資格は1級土木施工管理技士です。また、2級土木施工管理技士(指定工事種別)や技術士(建設部門)なども専任技術者として認められます。

Q4. 学歴だけでも専任技術者になれますか?
A. はい、指定学科を卒業している場合は、高等学校卒業者は5年以上大学卒業者は3年以上の実務経験があれば認められます。指定学科以外でも、10年以上の実務経験があれば認定される可能性があります。

Q5. 専任技術者の実務経験とは何ですか?
A. 実務経験とは、土木工事に関する施工管理や現場監督、設計などの業務に従事した経験です。施工実績や雇用証明書を通じて、その経験を証明する必要があります。

 

まとめ

「土木一式工事」の許可を取得するためには、経営管理責任者専任技術者の要件を満たすことが不可欠です。特に、専任技術者の資格や学歴・実務経験が許可取得に大きく影響します。
1級土木施工管理技士や技術士の資格があれば有利ですが、学歴と経験の組み合わせによっても専任技術者として認められる道があります。

許可を取得するためには、これらの条件を十分に満たし、書類を揃えて申請することが大切です。土木一式工事に関する技術者の育成や経験の積み重ねが、今後の事業拡大の鍵となるでしょう。

 

土木一式工事の許可取得や専任技術者に関する詳細について、さらに質問がある方は保利国際法務事務所へお気軽にご連絡ください!

 

 

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