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飲食料品製造業の特定技能テキストPDFはどこ?中身・試験内容と合格後の申請

飲食料品製造業の特定技能テキストは、試験を実施する一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)の公式サイトで、PDFとして無料で公開されています。2026年9月29日時点の1号テキストは第5.1版(2026年4月発行)で、日本語版のほか英語・ベトナム語・ミャンマー語・中国語(簡体字)・インドネシア語・クメール語の翻訳版があります。1号評価試験の出題範囲はこのテキストの第1〜3章で、テキスト以外の市販教材を買わなくても試験範囲は押さえられます。企業の担当者が知っておくべきなのは、テキストの入手先よりも、合格後の試験結果通知書の扱いと、申請までにかかる日数のほうです。

飲食料品製造業の特定技能テキストPDFの入手先と版

テキストは、OTAFFの特定技能試験サイトの「学習テキスト」ページに掲載されています。1号と2号でページが分かれており、ファイルもそれぞれ別です。

区分 最新版(2026年9月29日確認) 言語 試験の出題範囲
1号評価試験 第5.1版(2026年4月発行、同年5月に労働安全の動画リンクを追加したファイル) 日本語、英語、ベトナム語、ミャンマー語、中国語(簡体字)、インドネシア語、クメール語 第1〜3章
2号評価試験 第3.01版(2026年のファイル) 日本語 第1〜6章

翻訳版は2026年4月にアップロードされたファイルで、日本語版は5月に労働安全の動画リンクを加えた版に差し替わっています。候補者に渡すときは、古い版をダウンロードしたまま社内で回していないかを確認してください。インターネット上には、登録支援機関や協同組合が以前の第4版を紹介したページがまだ残っています。版が変わると章の構成や用語が変わることがあるため、配布するのは公式サイトから当日取得したPDFにするのが安全です。

翻訳版は学習の補助と考えるべきです。試験は日本語で出題され(漢字にはルビが付きます)、翻訳版で内容を理解しても、試験画面の日本語の用語と結び付いていなければ得点になりません。翻訳版で意味をつかみ、日本語版で用語を覚える、という2冊並行の使い方が現実的です。

1号テキストの中身|食品衛生と労働安全の3章

1号テキスト第5.1版の章立ては次のとおりです。

  • 第1章 飲食料品製造業で必要な技能:業界の概要と、食品衛生・労働安全の基本的な考え方
  • 第2章 食品衛生:危害要因(物理的・化学的・生物的)、一般衛生管理(5S、施設・作業者・原材料の管理)、HACCPによる衛生管理
  • 第3章 労働安全:飲食料品製造業の労働災害、災害防止の基本、異常事態への対応、危険予知訓練(KYT)

ここでいうHACCPとは、原材料の受入れから出荷までの工程ごとに危害要因を洗い出し、特に管理すべき工程を決めて監視・記録する衛生管理の手法を指します。2021年6月から原則としてすべての食品等事業者に義務付けられた仕組みで、テキストの第2章の中心になっています。

企業から見ると、このテキストは試験対策の本であると同時に、入社前の安全衛生教育の教材として使えます。手洗いの手順、異物混入の原因、フォークリフトや刃物のそばでの危険予知といった内容は、現場で最初に教える事項とほぼ重なります。筆者は、内定を出した段階で翻訳版を本人に渡し、入社後の研修で日本語版の該当ページを使って説明する、という使い方を勧めています。試験対策と入社教育を1冊で兼ねられるからです。

2号テキストは第1〜6章で、1号の範囲に加えて工程管理や、食品企業に求められる社会的な要請(法令順守や表示など)を扱います。2号は現場の管理者を想定した試験なので、テキストも作業者の知識から一段上がった内容になっています。

試験の形式・合格基準・受験料

OTAFFの試験案内によると、1号と2号の評価試験の概要は次のとおりです。

項目 1号評価試験 2号評価試験
科目 学科試験・実技試験 学科試験・実技試験
方式 CBT方式・3択 CBT方式・4択
試験時間 70分 70分
合格基準 150点満点中98点以上(正答率65%以上) 200点満点中130点以上(正答率65%以上)
受験料 8,000円(税込み) 15,000円(税込み)
実施場所 国内・国外 国内のみ

受験資格は、試験日に満17歳以上であること、国内で受験する場合は在留資格を持っていること(短期滞在を含む)、法務大臣の告示で定める国の旅券を持っていること(現在はイラン以外)です。2号は、これに加えて、飲食料品製造業で複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての実務経験が2年以上あることが条件で、その経験は企業が発行する証明書でOTAFFに示します。

CBT方式とは、テストセンターのパソコンの画面で解答する方式を指します。国内の日程と会場は試験運営を担うプロメトリック社のサイトで公表され、再受験は前回の試験日の翌日から45日間を空ける必要があります(46日目以降に受験可)。不正行為が見つかった場合は、最大5年間受験できなくなることがあり、合格後に判明したときは結果が取り消され、出入国在留管理庁に通報されます。

合格率の目安

OTAFFが2026年8月12日に公表した国内試験の実施状況(2026年6月・7月実施分)では、1号は受験者7,755人のうち合格5,070人で、合格率は約65%でした。2号は受験者1,302人のうち合格212人で、約16%にとどまります。1号はテキストを読み込めば手が届く試験である一方、2号は実務経験があっても容易ではありません。2号を目指す社員には、工程管理の章を業務の中で説明させるなど、会社の側で準備の場を作る必要があります。

1号の技能試験とは別に、日本語試験(国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上)の合格も必要です。飲食料品製造業分野に関係する技能実習2号を良好に修了した人は、技能試験と日本語試験の両方が免除されます。移行の条件は技能実習から特定技能への移行は可能?で解説しています。

企業申込みと試験結果通知書の扱い

受験の申込みには、個人申込みと企業申込みの2つがあります。企業申込みでは、会社が企業マイページを登録し、OTAFFの審査を経てから受験者の情報を登録します。料金は企業の区分によって違います。

  • A区分(OTAFF賛助会員で、外食業または飲食料品製造業を営むことが確認済みの企業):登録料・利用料なし
  • B区分(OTAFF正会員の団体から推薦状を受けた企業):利用料のみ(受験者1人1,100円)
  • C区分(それ以外の、外食業または飲食料品製造業を営み特定技能外国人を直接雇用する企業):登録料5,500円と利用料(受験者1人1,100円)

利用料には年間22,000円(税込み)の上限があり、21人目以降は利用料がかかりません。受験料そのものは受験者がクレジットカードかPayPayで支払う仕組みです。予約後のキャンセルはできず、個人情報の修正は試験日の5営業日前、試験日の変更は3営業日前(土日祝日は4営業日前)の23時59分までです。

試験の結果は、受験日から5営業日以内をめどに試験結果通知書として確認できるようになります。通知書の郵送はなく、個人申込みなら受験者用マイページの「受験履歴」、企業申込みなら企業マイページの「受験者管理」から該当者を選んでダウンロードします。企業申込みにしておくと、合格の事実を会社が直接確認できるのが利点です。個人申込みの候補者を採用する場合は、本人のマイページからダウンロードしたPDFを受け取ることになります。

ここで重要なのは、在留資格の申請に使う書類が「合格の試験結果通知書」だという点です。OTAFFは、出入国在留管理庁への申請の際には合格の試験結果通知書を使うよう案内しています。1号評価試験の結果通知書の有効期限は受験日から10年間です(2026年1月までに受験した人は発行日から10年間)。他社で働いていた人や、数年前に合格した人を採用するときは、通知書の受験日と氏名が旅券と一致しているかを確認してください。

合格から在留資格申請までの日数

合格から特定技能1号の許可までにかかる日数は、試験そのものより、会社側の準備で決まります。国内在住の合格者を採用する場合を例に、主な手順と期間の目安を並べると次のようになります。

  1. 試験結果通知書の取得:受験日から5営業日以内が目安
  2. 食品産業特定技能協議会への加入:農林水産省の案内では、書類送付から加入証が届くまで2〜3か月程度。在留資格の申請前に加入が必要です
  3. 雇用契約・支援計画の作成:日本人と同等以上の報酬、1号特定技能外国人支援計画(登録支援機関に委託可)
  4. 在留資格の申請と審査:出入国在留管理庁の統計(2026年7月許可分の全国平均)で、在留資格変更は59.5日、在留資格認定証明書の交付は64.1日

協議会の加入が最も長く、ここを合格後に始めると、合格から許可までに半年近くかかる計算になります。初めて特定技能を受け入れる会社は、候補者の受験と並行して協議会の申込みを済ませておくべきです。2人目以降の受入れで改めて加入する必要はありません。協議会の仕組みは特定技能の協議会とは?加入のタイミング・分野ごとの窓口と加入しないリスクで扱っています。

海外の合格者を呼ぶ場合は、在留資格認定証明書の交付後に、本人が現地で査証を申請して入国するまでの期間が加わります。送出国によっては、相手国側の登録や推薦の手続も必要です。国内の留学生などが合格した場合は、現在の在留資格からの変更になりますが、合格したからといって変更が当然に認められるわけではありません。留学中の出席状況や資格外活動の時間なども審査されます。

もう1つ、働く事業所が飲食料品製造業分野の対象かどうかは、試験より前に確認すべき事項です。スーパーのバックヤードやセントラルキッチンなどは、事業所の産業分類で対象か否かが分かれます。この線引きは特定技能飲食料品製造業とは?対象事業所の判定と店舗併設の製造の線引きで解説しています。

2027年4月の分野再編とテキストへの影響

出入国在留管理庁の飲食料品製造業分野のページ(2026年9月4日更新)には、業務区分「飲食料品製造業全般」が2027年4月1日以降、「飲食料品製造業」と「水産加工業」に切り分けられると記載されています。育成就労制度の開始と同じ日です。

再編後に試験が分かれるのか、テキストが改訂されるのか、再編前の合格者の結果通知書がどちらの区分で使えるのかは、2026年9月29日時点でOTAFFのサイトに案内が見当たりません(公式資料では未確認)。水産加工の工場で採用を予定している会社は、2027年春以降の申請で使う結果通知書の扱いを、分野別運用要領の改正とOTAFFのお知らせで確認してください。2号の日本語要件も、2027年4月1日以降は日本語教育の参照枠のB1相当以上が求められる予定です。

よくある質問

飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験とは?

現在の名称は「飲食料品製造業分野特定技能1号評価試験」です。以前は「技能測定試験」と呼ばれていました。食品衛生と労働安全の知識を、学科と実技の2科目で確かめる試験で、合格すると特定技能1号の技能水準を満たしたことになります。日本語試験の合格は別に必要です。

飲食料品製造業の特定技能試験の合格率は?

OTAFFの公表(2026年8月12日)では、2026年6月・7月実施の国内試験で、1号は約65%、2号は約16%でした。月や国内・国外の別で数字は変わるため、最新の値はOTAFFの「国内試験実施状況」「国外試験実施状況」で確認してください。

試験時間と受験料は?

1号・2号とも試験時間は70分です。受験料は1号が8,000円、2号が15,000円(いずれも税込み)で、機構側の都合による中止などを除き返金されません。

1号試験の問題は公開されていますか?

過去の試験問題そのものは公開されていません。出題範囲は学習テキストの第1〜3章と公表されているので、公式テキストを日本語で読み込むのが基本の対策になります。インターネット上の「予想問題」は公式のものではない点に注意してください。

申込み方法は?

個人で申し込む方法と、会社がまとめて申し込む方法があります。国内試験はOTAFFのマイページから予約し、国外試験はプロメトリック社のサイトから申し込みます。会社で申し込むと、結果通知書を企業マイページから直接ダウンロードできます。

テキストを配る前に会社が決めておくこと

テキストのPDFは誰でも手に入り、1号の合格率も6割台です。採用の成否を分けるのは試験の後の段取りで、会社が先に決めておくべきことは3つあります。候補者の申込みを個人にするか企業にするか、協議会の加入をいつ申し込むか、働く事業所が分野の対象に当たるか、です。

この3つが決まっていれば、合格から申請までの待ち時間は審査期間の2か月前後に収まります。逆に、合格の連絡を受けてから協議会を調べ始めると、候補者を半年近く待たせることになり、その間に他社に移られる危険も生じます。候補者の在留状況によって個別の事情で判断が変わるため、変更の見込みに不安があるときは、受験を勧める前に確認しておくと手戻りがありません。分野全体の受入れ状況は特定技能の分野・職種一覧で確認できます。

根拠資料


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