日本で許可業者数が多い建設業種ベスト5、その理由と展望
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建設業は日本のインフラ整備や住宅建設を支える重要な産業です。その中でも、特に許可業者数が多い業種はどの分野なのでしょうか?ここでは、許可業者数が多いトップ5の業種と、その背景や将来の展望について紹介します。
1.土木一式工事業
許可業者数:およそ 約6万4千業者
理由
土木一式工事業は、道路、橋、ダムなどのインフラ整備に必要な工事を行う業種です。公共事業の多くを占めるため、需要が安定しており、全国に広く業者が存在しています。特に地方の公共インフラ整備が多く、地方自治体からの発注も盛んです。
展望
インフラの老朽化が進む中、メンテナンスや改修工事の需要が高まっており、土木一式工事業の業者は今後も引き続き活躍が期待されます。また、災害時の復旧工事や防災インフラの整備も重要な役割を果たすでしょう。
2.建築一式工事業
許可業者数:およそ 約7万8千業者
理由
住宅や商業施設の新築、リフォームを行う建築一式工事業は、都市部を中心に業者数が多い業種です。個人住宅の建設需要も高く、特に新築住宅の供給が安定していることから、多くの業者が参入しています。
展望
少子高齢化により新築住宅の需要は減少傾向にある一方で、リフォームやバリアフリー改修の需要が高まっています。これにより、建築一式工事業者は今後、リノベーション市場での活躍が見込まれます。
3.とび・土工・コンクリート工事業
許可業者数:およそ 約5万4千業者
理由
とび工事や基礎工事、コンクリート工事は、建設現場の土台作りに欠かせない重要な作業です。建物や土木構造物を支える基礎工事は、あらゆる工事で必要とされるため、業者数が多く存在しています。また、これらの工事は専門技術を必要とするため、安定した需要があります。
展望
建設現場では、労働力不足が課題となっていますが、ICTや機械化の導入による生産性の向上が進んでいます。今後も基礎工事の重要性が高まるため、業者数は安定的に推移すると予想されます。
4.電気工事業
許可業者数:およそ 約4万5千業者
理由
電気工事業は、現代社会のインフラ整備に欠かせない業種です。ビルや住宅の電気設備工事だけでなく、再生可能エネルギーやスマートグリッドの導入に伴い、新しい技術を取り入れる工事が増加しています。
展望
特に再生可能エネルギーの普及や電気自動車の充電インフラ整備により、今後も電気工事業の需要は拡大していく見通しです。エネルギー効率化や環境配慮型のインフラ需要が増えるため、業界全体として成長が期待されています。
5.管工事業
許可業者数:およそ 約3万8千業者
理由
管工事業は、水道やガス、空調など、建物の基幹インフラに関わる工事を行います。特に、都市部では建物の増加や古くなった設備の更新工事が進んでおり、管工事業者の役割が大きいです。
展望
老朽化した水道管の交換や、建物の省エネ化対応などの需要が引き続き見込まれています。また、住宅や商業施設だけでなく、工場やプラント設備の更新でも管工事業者が必要とされるため、業者数の安定が期待されます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 建設業の許可が必要な工事はどのようなものですか?
建設業の許可が必要な工事は、土木、建築、電気、管工事などの公共性が高く、契約金額が500万円以上(建築一式工事は1500万円以上)となるものです。許可を受けていない業者は、これらの工事を請け負うことができません。
Q2. 建設業許可はどのくらいの期間で取得できますか?
許可申請の手続きには、おおよそ2~3ヶ月程度の期間がかかります。提出する書類や審査状況によって変動することもありますので、早めの準備が必要です。
Q3. 福岡での建設業許可取得にはどんな手続きが必要ですか?
福岡県で建設業許可を取得するには、必要な書類を福岡県庁の担当部署へ提出する必要があります。また、要件として「経営業務の管理経験」や「財産的基礎」などが定められているため、これらの条件を満たすことが重要です。詳細は、専門の法務事務所などにご相談ください。
まとめ
建設業における許可業者数が多い業種は、いずれも社会インフラを支える重要な役割を担っています。少子高齢化や労働力不足などの課題がある一方、インフラの維持管理や再生可能エネルギー関連の需要は拡大しており、今後も各業者の需要は堅調に推移する見込みです。
福岡や他の地域での建設業許可取得に関しては、許可要件や手続きの詳細について専門家のサポートが重要です。
許可申請に関する不明点があれば、ぜひ保利国際法務事務所までご相談ください。
出典 建設業を巡る現状と課題(第25回基本問題小委員会 配付資料1) |