防水工事の許可要件について詳しく解説:取得のために知っておくべき条件と手続きガイド

防水工事は、建物の屋根や外壁、地下部分に防水材料を施し、雨水や地下水などから建物を保護する工事です。防水工事は、建物の寿命を延ばすために不可欠な工事で、特に雨漏りの防止や湿気の侵入を防ぐ役割を担います。この工事を行うためには、一定の条件を満たして建設業の許可を取得する必要があります。

この記事では、「防水工事」の許可を取得するための具体的な要件や取得方法について、詳しく解説します。

防水工事とは?

防水工事は、建物の外部や内部を水から守るために行う工事で、以下の作業が含まれます。

  • 屋上防水工事:ビルや住宅の屋上に防水シートや防水塗料を塗布し、雨水の侵入を防ぐ工事
  • 外壁防水工事:外壁に防水材を施して、雨水や湿気から建物を保護する工事
  • ベランダやバルコニーの防水:ベランダやバルコニーに防水塗装を行い、水の侵入を防ぐ工事
  • 地下室防水工事:地下に防水膜を張り、地下水の侵入を防ぐ工事

防水工事は、建物の安全性を保つために重要で、特に水が建物に及ぼすダメージを防ぐ役割があります。

 

防水工事業の許可が必要なケース

防水工事業で許可が必要になるのは、1件の工事の請負金額が500万円以上(税込)の場合です。500万円未満の小規模工事では、許可を取得しなくても業務を行うことが可能ですが、500万円以上の工事を受注するためには、建設業許可が必要です。(参考:業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方

 

防水工事業の許可要件

防水工事業の許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。

経営管理責任者の要件

経営管理責任者は、企業の経営者や役員で、建設業における経営業務の管理経験を持つ者です。具体的な条件は以下の通りです。

  • 5年以上の建設業における経営業務の管理経験
  • または、2年以上の役員経験に加え、5年以上の経営業務補助経験があること

 

専任技術者の要件

専任技術者は、工事現場での技術的な管理を行う責任者で、防水工事業では次の資格や実務経験が必要です。

資格による要件

防水工事の専任技術者として認められる資格は以下の通りです。

  • 1級または2級建築施工管理技士(仕上げ)
  • 1級または2級防水施工技能士

これらの資格を持つ者は、防水工事業の専任技術者として認定されます。

 

実務経験による要件

資格がない場合でも、以下の実務経験を積むことで専任技術者として認められます。

  • 指定学科の高等学校卒業者:5年以上の防水工事に関する実務経験
  • 指定学科の大学卒業者:3年以上の防水工事に関する実務経験
  • 指定学科以外の学歴:10年以上の防水工事に関する実務経験

「指定学科」とは、建築学、土木工学、環境工学など、建設業に関連する学科を指します。

 

財務的基盤の要件

許可を取得するためには、企業の財務基盤が安定していることが求められます。具体的には以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 500万円以上の純資産を有していること
  • 銀行の融資証明書などで500万円以上の資金調達能力を証明できること
  • 決算書で自己資本額が500万円以上であることを示すこと

 

社会保険の加入

建設業の許可を取得するためには、**社会保険(健康保険、厚生年金、雇用保険)**に適切に加入していることが条件です。社会保険に加入していない場合、許可申請は受理されません。

 

許可取得後の管理

防水工事業の許可を取得した後も、定期的な管理と更新が必要です。建設業許可は通常5年ごとに更新が必要で、更新時には経営管理責任者や専任技術者の要件を再確認されます。また、毎年の決算報告書の提出も義務付けられています。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 防水工事業の許可はどのような場合に必要ですか?
1件あたりの工事金額が500万円以上の場合、建設業許可が必要です。500万円未満の工事であれば、許可がなくても施工可能です。

Q2. 専任技術者には資格が必須ですか?
資格がなくても、学歴に応じた実務経験(3〜10年)を持っていれば、専任技術者として認定されます。

Q3. 許可取得に必要な資本金はどのくらいですか?
許可取得には、500万円以上の純資産またはそれに相当する財務基盤が必要です。資本金よりも、企業の財務的安定性が重要です。

Q4. 許可申請にはどれくらいの時間がかかりますか?
許可申請から取得までは通常1~2か月程度かかりますが、書類の整備状況により異なる場合があります。

 

まとめ

防水工事業の許可を取得するためには、経営管理責任者や専任技術者の資格や実務経験、財務基盤の安定性、そして社会保険への適切な加入など、多くの条件を満たす必要があります。許可を取得すれば、500万円以上の大規模工事を合法的に受注でき、事業の成長が期待できます。

防水工事を始める際には、ぜひ保利国際法務事務所にご相談ください。福岡を中心に、建設業許可や工事業登録のサポートを行っておりますので、安心してお任せいただけます!

▼こちらのページも参考にご覧ください▼▼▼

あわせて読みたい

ご相談・お問い合わせはこちら

件名
法人名・企業名・団体名等
部署名/役職
お名前必須
フリガナ必須
メールアドレス必須
(※半角英数字でご記入ください)

※確認のため、再度入力してください
お電話番号必須
お問い合わせ内容必須

* プライバシーポリシーに同意する

View All

ご相談・
お問い合わせはこちら

トップに戻る