『ホームページ制作に使える補助金はありませんか？』

――このようなお問い合わせを多くいただきます。特に、以前はIT導入補助金でホームページ制作を申請できましたが、現在は実質的にNGとなっており、代わりに活用できる制度を探している方が増えています。

そこで注目されているのが『小規模事業者持続化補助金』です。2025年もホームページ制作費は対象になりますが、“上限50万円まで”というルールがあるため注意が必要です。本記事では、その制限の具体的な仕組みや計算方法を分かりやすく解説します。

小規模事業者持続化補助金とは？

補助率も高く、建物改装・設備投資・HPやECサイト制作など用途も広いことから例年大変人気の補助金です。

最大で50万円～250万円（枠により異なります）の補助が受けられます。
補助率は基本的に「3分の2（2/3）」です。

なお、対象者は「小規模事業者であること」が原則条件となります。

小規模事業者とは？

事業者とは、常時使用する従業員の数によって定義されており、業種ごとに基準が異なります。

・商業・サービス業 （宿泊業・娯楽業除く）
　常時利用する従業員数　５人以下

・宿泊業・娯楽業
　常時利用する従業員数　２０人以下

・製造業その他
　常時利用する従業員数　２０人以下

「常時使用する従業員」とは？

簡単に言うと、代表者や役員以外で、日常的に働いている従業員のことです。

正社員だけでなく、パートタイムやアルバイトスタッフも含まれます。

なお、繁忙期だけの短期雇用や、業務委託契約などは含まれません。

小規模事業者持続化補助金2025　申請枠

ここでは基本的な一般型と創業型についてご説明していきます。

一般型通常枠

申請数が多く、幅広い業種・課題に対応しています。

小規模事業者が販路開拓や業務効率化などの取り組みを行う場合に、経費の一部が補助されます。

●補助額　50万円～250万円

基本的には上限50万円ですが、要件に該当する場合は、最大で250万円まで上がります。

• インボイス特例対象事業者は50万円上乗せ
• 賃金引上げ特例対象事業者は150万円上乗せ

●補助率　2/3（赤字事業者は3/4）

創業型とは

創業間もない小規模事業者を対象とした申請枠で、事業の立ち上げ期における販路開拓や経営基盤づくりを支援するための制度です。

「特定創業支援等事業」の支援を受けた事業者が対象となります。

・補助額　200万円

インボイス特例対象事業者は50万円上乗せ

・補助率　2/3（赤字事業者は3/4）

ホームページ制作は補助対象になるのか？

「小規模事業者持続化補助金」でホームページ制作は対象経費になるのか？

――結論から言うと、対象になります。ただし、いくつかの条件や制限があるため注意が必要です。

補助対象となる「ウェブサイト関連費」とは

販路開拓等を行うためのウェブサイトや EC サイト、システム（オフライン含む）等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費です。

・新規のホームページ・ECサイト制作

・既存サイトのリニューアルや改修

・システム開発・アプリケーション開発

・ＳＮＳ広告、運用代行費

・動画制作

・ウェブサイトのSEO 対策
などが含まれます。

そのため、企業の販路開拓を目的としたホームページ制作は、補助対象として認められています。

ホームページ制作を申請する際の注意点

単独申請はNG！他の経費と組み合わせが必要

注意すべき点として、ウェブサイト関連費だけで申請することはできません。
必ず「広報費」や「機械装置費」など、他の補助対象経費と組み合わせて申請する必要があります。

例えば「機械導入＋ホームページ」「展示会出展＋ホームページリニューアル」「パンフレット・ポスター・チラシ作成＋ホームページ制作」など組み合わせることで申請が可能となります。

補助率と上限「50万円まで」の制限

もうひとつ大きな注意点が、ウェブサイト関連費は補助金額全体の1/4以内、かつ上限50万円までというルールです。
補助金全体の申請額が200万円であっても、ホームページ制作に使えるのは最大で50万円までになりますので注意しましょう。

次回申請はいつ？第18回公募スケジュール

第18回公募スケジュールは下記の通りです。

一般枠

公募要領公開：2025年 6月 30日（月）
公募受付締切：2025年 10月3日（金）
公募申請受付締切：2025年 11月28日（金）17時
事業支援機関確認書（様式４）発行の受付締切：2025年11月18日（火）

まとめ

2025年の小規模事業者持続化補助金では、ホームページ制作も補助対象に含まれます。ただし、

• 補助金額の25％以内、かつ最大50万円まで
• 単独では申請不可。他の経費と組み合わせが必要
• 最大50万円受け取るためには、制作費を75万円に設定し、全体の交付申請額を200万円とする必要あり

といったルールがある点に注意が必要です。また何のために作るホームページかによっても対象となるならないがありますので注意しましょう。

補助金をうまく活用すれば、自己負担を抑えてホームページを作り、SEOによる集客や販路拡大につなげることができます。

当事務所では、小規模事業者持続化補助金の応募申請を得意としております！全国対応しておりますのでお気軽にお問い合わせください！