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連れ子ビザとは|定住者告示6号の要件と18歳の期限・高校生で厳しくなる扶養の判断

日本人と結婚した外国人配偶者が、前の配偶者との間の子(連れ子)を本国から呼び寄せるときに使う在留資格は「定住者」で、根拠は定住者告示6号です。要件は、外国人配偶者の実子であること、未成年(18歳未満)で未婚であること、親の扶養を受けて生活することの3つで、日本人配偶者との養子縁組は必要ありません。注意すべきは年齢で、在留資格認定証明書が交付されても、18歳に達する前日までに入国しなければこの在留資格では入国できません。年齢が高校生以上になるほど「なぜ今、親の扶養が必要なのか」の説明が重くなる点もあわせて解説します。

連れ子ビザは定住者告示6号の「未成年で未婚の実子」

「連れ子ビザ」は通称で、在留資格としては「定住者」です。定住者のうち、法務大臣があらかじめ告示で定めた地位に当たる人は、海外から在留資格認定証明書を取って入国できます。その告示(平成2年法務省告示第132号、最近改正 令和3年10月28日法務省告示第220号)の6号が、未成年で未婚の実子を扶養者ごとに4つに分けて定めています。

  • イ:日本人、永住者、特別永住者に扶養される、これらの人の実子
  • ロ:1年以上の在留期間を持つ定住者(日系3世などを除く)に扶養される、その人の実子
  • ハ:日系3世など3号・4号・5号ハの地位の定住者(1年以上)に扶養される実子で、素行が善良なもの
  • ニ:日本人・永住者・特別永住者・1年以上の定住者の配偶者で、日本人の配偶者等または永住者の配偶者等の在留資格を持つ人に扶養される、その人の実子

日本人と結婚した外国人配偶者の連れ子は、日本人の実子ではないため、イには当たりません。外国人配偶者(日本人の配偶者等)の実子としてニに当たります。永住者と結婚した外国人配偶者(永住者の配偶者等)の連れ子も、同じくニです。告示の号全体の読み方は定住者告示とは?1号〜8号の対象者一覧と号ごとの立証資料・告示外定住との違いで整理しています。

6号の3つの要件

実子であること|日本人配偶者との養子縁組は不要

6号の「実子」とは、扶養者である外国人配偶者と血縁上の親子関係にある子を指します。子と日本人配偶者との間に親子関係は求められていないため、養子縁組をしなくても申請できます。

反対に、養子縁組をしても在留資格の上で有利になるわけではありません。日本人の配偶者等の対象になる「日本人の子」は、実子と特別養子に限られ、普通養子は含まれないからです。日本人の養子として定住者になれるのは、7号の6歳未満の養子に限られます。連れ子が6歳以上であれば、養子縁組の有無にかかわらず6号ニで申請するのが基本です。

未成年で未婚であること|18歳に達する前日までに入国

「未成年」は、2022年4月1日の民法改正で成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたことにより、18歳未満になりました。18歳・19歳の子は、改正前は6号の対象でしたが、現在は対象外です。

出入国在留管理庁は、6号で在留資格認定証明書の交付を受けた人に「18歳に達する前日までに入国してください」と案内しています。入国時に18歳に達していると、認定証明書の有効期限(交付から3か月)が残っていても、この在留資格では入国できません。

逆算すると、スケジュールは厳しくなります。出入国在留管理庁の統計では、定住者の在留資格認定証明書の交付申請は、2026年7月の許可分で平均86.5日かかっています。これに本国での書類の取寄せ、交付後の査証申請と渡航の手配が加わります。17歳の誕生日を過ぎてから準備を始めると、間に合わないおそれがあります。

未婚であることも要件です。本国で婚姻している子、婚姻歴があって現在は独身の子の扱いは告示の文言だけでは明確でないため、該当する場合は申請前に確認が必要です(公式資料では未確認)。

親の扶養を受けること|扶養の「必要性」と「能力」

6号は、子が親に「扶養される」ことを求めています。ここで審査されるのは2つの面です。

1つ目は扶養の必要性です。子が経済的に自立しておらず、親の扶養を受けて生活する必要があることです。入管庁が提出を求める資料に「扶養を受けなければならないことを説明した」理由書が含まれているのは、この点を申請人側に説明させる趣旨です。

2つ目は扶養の能力です。日本人配偶者または外国人配偶者のうち収入の多いほうの住民税の課税証明書・納税証明書、在職証明書などで、世帯が子を養えることを示します。扶養者は外国人配偶者ですが、実際の家計は日本人配偶者の収入で支えられていることが多く、世帯全体の収入で判断されます。

高校生以上の連れ子で審査が厳しくなる理由

実務上よく言われるのが、中学生までの連れ子に比べて、高校生(15歳〜17歳)の連れ子の審査は厳しくなるということです。入国・在留審査要領の開示版で6号の扶養の判断を具体的に述べた記載は確認できておらず(公式資料では未確認)、以下は告示の要件と入管庁が求める資料から読み取れる審査の着眼点です。

1つ目は、扶養の必要性の説明が難しくなることです。17歳であれば、本国で働いて自活している、あるいは近いうちに自活できる年齢と見られます。幼い子であれば親の扶養が必要なことは自明ですが、成人に近い子ほど「なぜ親の扶養が必要なのか」を具体的に説明しなければなりません。

2つ目は、就労目的の呼び寄せを疑われやすいことです。定住者は就労に制限がない在留資格です。18歳直前に入国した子がすぐに働き始めれば、実質的には扶養ではなく就労のための呼び寄せだったと見られるおそれがあります。

3つ目は、これまでの養育の経緯です。親が日本に来てから何年も子と離れて暮らし、その間は本国の祖父母が育てていた場合、「なぜ今になって呼ぶのか」が問われます。結婚から呼び寄せまでの期間が長いほど、この問いは重くなります。

したがって、高校生の連れ子を呼ぶ場合の理由書では、日本で就学を続ける予定(入学を予定している高校や日本語学校、日本語の学習状況)、本国で子を育ててきた人が養育を続けられなくなった事情、親との交流の実績(送金記録、面会の記録、通話の履歴)を具体的に示すことが中心になります。日本での進学先が決まっていれば、それ自体が扶養の必要性を裏づける資料になります。個別の事情で判断が変わるため、高校生年齢の子については、申請前に書類の組み立てを専門家と確認することをお勧めします。

申請の必要書類

出入国在留管理庁の案内(日本人の配偶者が扶養する場合)では、在留資格認定証明書交付申請の提出資料は次のとおりです。

区分 書類
申請書類 在留資格認定証明書交付申請書、写真1葉、返信用封筒(簡易書留用の切手を貼付)
身分関係 日本人の戸籍謄本(全部事項証明書)、申請人の本国機関発行の出生証明書、認知に係る証明書(該当者のみ)
世帯・収入 日本人の住民票(世帯全員の記載)、日本人または日本人の配偶者のうち収入の多いほうの直近1年分の住民税の課税(非課税)証明書と納税証明書、在職証明書(自営業は確定申告書の控えの写しと営業許可書の写し、無職は預貯金通帳の写し)
その他 身元保証書、扶養を受けなければならないことを説明した理由書

出生証明書は、扶養者である外国人配偶者と子の親子関係を示す中心の書類です。父母の氏名の綴りや生年月日が、配偶者ビザの申請で出した書類と食い違っていないかを必ず確認します。前の配偶者との離婚で親権の定めがある国では、外国人配偶者が親権を持っていることを示す離婚判決書などを求められることもあります(公式資料では未確認)。

日本で発行される証明書は発行日から3か月以内のものを出し、外国語の書類には訳文を付けます。不交付になったときの考え方は在留資格認定証明書が不交付になる理由とは?で解説しています。

申請のタイミング|配偶者と同時か、後からか

外国人配偶者と連れ子を一緒に呼び寄せる場合、配偶者の「日本人の配偶者等」と子の「定住者」の認定申請を同時に出す方法と、配偶者が先に入国してから子の申請をする方法があります。

6号ニの扶養者は「日本人の配偶者等の在留資格を持つ人」なので、子の審査は親の在留資格に連動します。同時に申請する場合も、親の申請が許可されることが子の許可の前提になります。先に配偶者を呼び、日本で夫婦の生活が安定してから子を呼ぶ方法は時間がかかりますが、扶養能力を日本での収入や住居で示しやすくなる利点があります。子の年齢が17歳に近い場合は、年齢の期限を優先して同時申請を選ぶのが現実的です。

認定証明書が交付された後の流れ(査証申請、入国時の在留カード、住居地の届出)は在留資格認定証明書が交付されたら?で解説しています。

18歳以上の連れ子や、他の在留資格の親の場合

18歳以上の連れ子

18歳以上の連れ子は6号に当たらないため、定住者として呼ぶ道は原則としてありません。日本人配偶者と普通養子縁組をしても、日本人の配偶者等にも定住者にも当たりません。日本で暮らしたい場合は、日本語学校や大学への留学、就労の在留資格など、本人の活動に基づく在留資格を検討することになります。親に会うための一時的な滞在であれば、短期滞在(最長90日)で来日できます。

親が就労の在留資格を持つ場合

親が日本人と結婚しておらず、技術・人文知識・国際業務などの就労資格で在留している場合、子は6号ではなく「家族滞在」で呼び寄せます。家族滞在で入国した子は、18歳未満で入国していること、日本の高校を卒業(見込み)していること、就職先が決まっていることなどの条件を満たせば、高校卒業後に定住者や特定活動へ変更して就職できます(出入国在留管理庁、2024年7月24日・9月30日更新)。この道筋は家族滞在の子どもは定住者・特定活動に変更できる?日本の高校卒業後の就職で扱っています。

入国した後の在留|更新と就労

6号の定住者として入国した子の在留期間は、扶養者の在留期間を踏まえて決まります。定住者は就労に制限がないため、高校卒業後はそのまま就職できます。

在留期間の更新では、扶養を受けている実態、就学の状況、素行などが見られます。入国後に18歳に達しても、6号の地位を前提とした更新がどこまで続けられるかは、就学・就労の状況による部分があり(公式資料では未確認)、18歳以後は本人の就職や進学に合わせて在留の説明を組み立て直す必要があります。更新で見られる事情は在留期間更新の「相当の理由」とはで解説しています。2026年10月1日からは更新の手数料が許可される在留期間に応じた額(1年なら窓口33,000円)になっている点にも注意してください。

定住者として5年以上継続して在留すれば、原則10年の在留を待たずに永住許可の申請ができます(永住許可に関するガイドラインの特例)。

よくある質問

連れ子で日本に定住できる年齢は?

在留資格認定証明書の交付を受けたうえで、18歳に達する前日までに日本に入国する必要があります。2022年4月1日の成年年齢の引下げにより、それ以前の20歳未満から18歳未満に変わりました。審査に平均で3か月近くかかるため、17歳に近い場合は早めに申請します。

連れ子で日本に定住するにはどんな書類が必要ですか?

日本人配偶者の戸籍謄本と住民票、収入の多いほうの住民税の課税・納税証明書、在職証明書、身元保証書、扶養を受けなければならない理由を説明した理由書、子の出生証明書などです。親子関係は、外国人配偶者と子の関係を出生証明書で示します。

連れ子と養子縁組をしないとビザは取れませんか?

養子縁組は不要です。6号ニは外国人配偶者の実子であることを求めており、日本人配偶者との親子関係は要件ではありません。6歳以上の子と普通養子縁組をしても、在留資格の上で有利になることは基本的にありません。

高校生の連れ子でも呼べますか?

18歳未満で未婚であれば呼べます。ただし、成人に近い年齢ほど、親の扶養を受ける必要性と、就労目的ではないことの説明が重くなります。日本での進学予定、本国での養育の経緯、親子の交流の実績を理由書と資料で具体的に示すことが大切です。

呼び寄せた連れ子は日本で働けますか?

定住者は就労に制限のない在留資格なので、アルバイトも就職もできます。ただし、入国直後から学校に通わず働いている状態は、扶養を理由とした在留の前提と合わないため、更新の審査で説明を求められるおそれがあります。

連れ子の呼び寄せは「18歳の期限」から逆算して決める

連れ子の呼び寄せで最初に確認するのは、子の年齢です。18歳に達する前日までの入国という期限は、審査の結果がどれほど良くても動かせません。審査期間の平均86.5日に書類の準備と査証の手続を足すと、実際には半年前後の余裕が必要になります。

そのうえで、子の年齢に応じて理由書の重心を決めます。小学生・中学生であれば、親子関係と扶養能力の立証が中心です。高校生であれば、扶養の必要性、日本での就学の予定、これまでの養育の経緯の説明が結果を左右します。親の配偶者ビザの申請と同時に進めるか、後から呼ぶかも、この期限から逆算して判断してください。

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