在留期間更新許可申請書は、外国人本人が書く「申請人等作成用」と、勤務先の会社が書く「所属機関等作成用」に分かれています。技術・人文知識・国際業務(技人国)の場合は、申請人等作成用1・2と所属機関等作成用1・2の計4枚を、片面印刷で提出します。企業の担当者が間違えやすいのは所属機関等作成用1で、とくに給与欄に通勤手当や住宅手当を含めてしまうこと、職種を一覧の番号で書かないこと、従業員数を会社全体の数で書いてしまうことの3点です。
在留資格を変更するときの申請書は在留資格変更許可申請書の書き方で扱っています。本記事はその更新版で、様式の欄の並びはほぼ共通ですが、更新ならではの注意点を中心に説明します。
在留期間更新許可申請書の入手先と構成
申請書は、入管法施行規則の「別記第三十号の二様式(第二十一条関係)」です。出入国在留管理庁のウェブサイトで、在留資格ごとのページ(技人国であれば「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」のページ)の「在留期間更新許可申請」の項目から、PDFとExcelでダウンロードできます。記載例のPDFも同じ場所にあります。地方出入国在留管理局の窓口にも用紙が置かれています。
様式は在留目的ごとに記号が振られていて、技人国・研究・介護・技能などは「N」の様式を使います。日本人の配偶者等は「T」、家族滞在は「R」、留学は「P」、特定技能は「V」です。ダウンロードしたファイルの1枚目は、どの記号の様式を使うかを示す一覧表で、この一覧表は提出不要です。
出入国在留管理庁は、申請書を日本産業規格A4の用紙に「片面1枚ずつ印刷してください(両面印刷はしないでください。)」と案内しています。4枚をホチキスで留めて提出する形になります。
2026年に変わった点
2026年は、更新申請に関わる変更が3つありました。
1つ目は写真です。2026年6月14日以降に交付される在留カードから、写真の提出が不要なのは在留カードの交付の日に1歳未満の人に限られるようになりました。それまでは16歳未満の人は写真が不要でした。子どもの更新でも写真を用意する必要があります。
2つ目は、技人国のカテゴリー3・4の企業の追加書類です。2026年4月15日以降の申請から、「所属機関の代表者に関する申告書」(参考様式)の提出が必要になりました。代表者が日本人・特別永住者かどうかをチェックし、それ以外の場合は代表者の氏名と在留カード番号を書く1枚の書類です。同時に、主に言語能力を用いて対人業務に従事する人について、CEFR・B2相当の言語能力を証する資料の提出が求められるようになりました。更新では、以前から同様の業務を続けている場合は提出不要とされ、転職や業務内容の変更で翻訳・通訳や接客などの業務に主に従事することになった場合に必要です。日本語能力試験N2以上、BJTビジネス日本語能力テスト400点以上、日本の大学卒業などは、B2相当とみなされます。
3つ目は手数料です。2026年10月1日以降に受け付けた申請から、許可される在留期間に応じた手数料に変わります。詳細は後述します。
申請書の様式そのものについては、筆者が2026年9月29日に確認した時点で、10月の手数料改定に合わせた様式の変更は案内されていません。10月以降に様式が差し替えられるかは現時点で公式資料では確定していないため、申請の直前に出入国在留管理庁のページから最新のファイルを取得してください。
申請人等作成用1の書き方(1〜16欄)
以下は、出入国在留管理庁の記載例(技人国、米国籍の会社員)に沿った書き方です。
右上の写真欄には、縦4cm×横3cmの写真を貼ります。申請前6か月以内に正面から撮影した無帽・無背景のもので、写真の裏に氏名を書いておきます。
1欄の国籍・地域から10欄の旅券までは、本人の基本情報です。3欄の氏名は、有効な旅券を持っている場合は旅券の身分事項ページのとおりに書くよう注記があります。6欄の職業は「会社員」、7欄の本国における居住地は「米国○○州」のように書きます。
11欄には、現に有する在留資格(「技術・人文知識・国際業務」)、在留期間(「3年」)、在留期間の満了日を書きます。記載例には、在留期間は「在留カード等読取アプリケーション」で確認でき、分からない場合は「不明」と書いてよいという注記があります。12欄は在留カード番号です。
13欄の希望する在留期間は、「5年」「3年」のように書きます。欄には「審査の結果によって希望の期間とならない場合があります」と明記されています。2026年10月以降は許可される在留期間によって手数料が変わるため、希望の期間を書く意味が以前より大きくなりました。5年を希望して3年が許可されれば、手数料は3年の額になります。
14欄の更新の理由は、記載例では「株式会社○○で働くため。」の一文です。技人国の更新で、仕事内容が前回と変わっていなければ、この程度の記載で足ります。部署異動で業務内容が変わった、会社が合併して名称が変わったなど、前回の申請から変化がある場合は、その事実を簡潔に書き添えます。
15欄の犯罪を理由とする処分の有無は、「日本国外におけるものを含む」「交通違反等による処分を含む」と書かれています。罰金刑はもちろん記載が必要です。反則金で終わった交通違反の扱いは欄の文言だけでは明確でないため、筆者は日付と違反内容を記載しておくことを勧めます。後から記載漏れを指摘されるより、申告しておくほうが説明がつきます。
16欄の在日親族及び同居者は、日本にいる父母・配偶者・子・兄弟姉妹・祖父母・おじ・おばなどと、同居している人を書きます。記載例では在日の兄を記入しています。同居の有無、勤務先・通学先、在留カード番号も必要で、欄が足りなければ別紙を付けます。
申請人等作成用2の書き方(17〜22欄)
17欄の勤務先は、主たる勤務場所の名称・支店名・所在地・電話番号を書きます。所属機関等作成用の記載と一致させてください。
18欄の最終学歴と19欄の専攻は、前回の申請と同じ内容になるのが通常です。記載例では「本邦」「大学」「語学」にチェックしています。20欄の情報処理技術者資格は、情報処理の業務に従事する人だけが記入します。
21欄の職歴は、外国での職歴も含めて入社・退社の年月と勤務先名を書きます。記載例では、2015年4月から2018年3月までの海外企業と、現在の勤務先が並んでいます。前回の申請以降に転職した場合は、ここに新しい勤務先が加わります。転職後の初回の更新は、審査で新しい職務と学歴の関連が改めて確認される場面です。転職時には入管法19条の16の所属機関に関する届出を14日以内に出しているはずなので、その届出と日付が合っているかを確認してください。
22欄は法定代理人が申請する場合だけ記入します。最後に申請人本人が署名し、申請書作成年月日も本人が自署します。Excelで作成した場合も署名は手書きです。行政書士などの申請取次者が提出する場合は、下部の取次者欄に取次者が記入します。
所属機関等作成用1の書き方|企業が記入する欄
ここからが企業の担当者が記入する部分です。記載例の内容と、誤りやすい点を欄ごとに示します。
1欄は、契約している外国人の氏名です。申請人等作成用の氏名と同じ表記にします。
2欄の契約の形態は、雇用・委任・請負・その他から選びます。正社員・契約社員であれば「雇用」です。
3欄の所属機関等勤務先は、記入項目が多い欄です。欄の注記に「(1)、(3)、(4)、(6)及び(9)については、主に勤務させる場所について記載すること」とあります。
- (1)名称と(2)法人番号(13桁):法人番号は国税庁の法人番号公表サイトで確認できます
- (3)支店・事業所名:本人が主に勤務する支店・事業所の名前
- (4)雇用保険適用事業所番号(11桁):記載例では「1234-567890-1」の形式です。本人が勤務する事業所の番号を書き、非該当の事業所は省略します
- (5)業種:別紙「業種一覧」から主たる業種の番号を1つだけ書き、ほかに業種があれば複数書けます。記載例では主たる業種「16」(卸売業のうち各種商品〈総合商社等〉)、他の業種「27」(金融・保険業)です
- (6)所在地と電話番号:主に勤務させる場所の所在地
- (7)資本金と(8)年間売上高(直近年度):国・地方公共団体、独立行政法人、公益法人などの非営利法人は記入不要です
- (9)従業員数と外国人職員数(うち技能実習生)
誤りやすいのは(9)です。注記のとおり、従業員数は主に勤務させる場所について書くことになっています。本社の人事部が申請書を作ると、会社全体の従業員数を書いてしまうことが少なくありません。複数の事業所がある会社は、本人が勤務する事業所の人数を書き、必要であれば会社全体の人数を別紙で補足するのが丁寧です。外国人職員数も同じく勤務場所の人数です。
4欄の就労予定期間は、期間の定めのない雇用なら「定めなし」、有期契約なら「定めあり」として期間を書きます。有期契約で更新を予定している場合でも、現在の契約の期間を書きます。
5欄の雇用開始(入社)年月日は、更新の場合は実際の入社日を書きます。「今次申請の許可を受け次第」などの選択肢は、これから入社する人の変更申請や認定申請のためのものです。
6欄の給与・報酬は、最も誤りの多い欄です。欄には「税引き前の支払額」「各種手当(通勤・住宅・扶養等)・実費弁償の性格を有するものを除く」と明記されています。月給25万円に通勤手当1万5千円と住宅手当2万円が付く社員であれば、書くのは25万円です。年額と月額の別にチェックを付けます。賞与を含めて年額で書く場合は、雇用契約書や給与規程で賞与の支給が定められていることが前提です。この欄の金額は、技人国の基準である「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上」を判断する材料になり、同時に提出する住民税の課税証明書の総所得とも照らし合わされます。課税証明書の金額と大きく食い違う場合は、残業代の増減や入社時期など理由を説明できるようにしておきます。
7欄の実務経験年数は、記載例では「3」です。申請人等作成用2の21欄の職歴と矛盾しない年数を書きます。8欄の職務上の地位は、役職があれば「あり(課長)」のように書き、なければ「なし」を選びます。
9欄の職種は、別紙「職種一覧」から番号で書きます。主たる職種は1つだけで、技人国の場合は「2〜18、24〜31、51〜54、999」の中から選ぶよう注記されています。代表的な番号は次のとおりです。
| 番号 | 職種 | 番号 | 職種 |
|---|---|---|---|
| 2 | 管理業務(経営者を除く) | 26 | 海外取引業務 |
| 12 | 情報処理・通信技術 | 27 | 企画事務(マーケティング、リサーチ) |
| 18 | デザイン | 29 | 会計事務 |
| 25 | 翻訳・通訳 | 30 | 法人営業 |
記載例では、主たる職種に「25」(翻訳・通訳)、他の職種に「26」(海外取引業務)を書いています。主たる職種の番号が、10欄の活動内容詳細や、前回の申請で説明した業務内容と食い違っていないかを確認してください。前述のとおり、2026年4月15日以降、カテゴリー3・4の企業では、翻訳・通訳や接客など言語能力を用いた業務に主に従事することとなった場合に、B2相当の言語能力の資料が必要になります。職種番号の選び方が、そのまま追加書類の要否に関わります。
10欄の活動内容詳細は、記載例では「海外取引における翻訳・通訳業務」の一行です。更新で業務が変わっていなければこれで足りますが、1行では職務の専門性が伝わりにくい業務(たとえば、営業と翻訳を兼ねる、現場作業と管理を兼ねるなど)は、1日の業務の割合や扱う案件を別紙で説明しておくと、審査での照会を減らせます。
所属機関等作成用2の書き方
11欄の派遣先等は、人材派遣の場合、または勤務地が3欄と異なる場合に記入します。派遣社員として派遣先で働く人は、派遣先の名称、法人番号、雇用保険適用事業所番号、業種、所在地、資本金、年間売上高、派遣予定期間を書きます。派遣形態の場合は、2026年7月13日に更新された「申請人が派遣形態で就労する場合の取扱いについて」に従い、派遣元・派遣先それぞれの誓約書や派遣契約の資料も必要です。
11欄に該当しない場合でも、所属機関等作成用2は提出が必要です。欄外に「所属機関等作成用2の申請書は、11に該当しない場合でも、提出してください」と書かれています。この1枚には、所属機関の名称と代表者氏名の記名欄と作成年月日の欄があるため、白紙のまま抜くと申請書として不備になります。記名欄は、記載例では「株式会社○○ 入管 太郎」とあり、押印は求められていません。
必要書類と提出方法
技人国の更新で提出する書類は、所属機関のカテゴリーで変わります。出入国在留管理庁の「提出書類一覧」(在留期間更新許可申請用)によれば、次のとおりです。
- 全カテゴリー共通:申請書、写真、パスポート・在留カードの提示、カテゴリーを証明する文書(上場企業は四季報の写し、カテゴリー2・3は前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写しなど)
- カテゴリー3・4:上記に加え、所属機関の代表者に関する申告書、住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの)
- カテゴリー3・4の企業に転職した後の初回の更新:労働条件通知書、登記事項証明書、会社案内などの事業内容の資料、直近年度の決算文書の写し(カテゴリー3は決算文書不要)
日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを提出します。カテゴリーごとの書類の違いと審査の見方は技術・人文知識・国際業務ビザの更新で詳しく解説しています。
申請できるのは、在留期間が6か月以上の人であれば満了日の3か月前からです。提出先は住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で、福岡県内の人であれば福岡出入国在留管理局が提出先になります。企業の職員が申請等取次者の承認を受けている場合や、行政書士に依頼する場合は、本人が出頭しなくても申請できます。在留申請オンラインシステムを使えば、企業の担当者が社員の更新をまとめて申請することもできます。オンライン申請の手順は在留申請オンラインシステムとは?企業の利用申出から申請までの流れで扱います。
標準処理期間は2週間から1か月です。在留期間の満了日までに申請していれば、審査中に満了日を過ぎても、処分の日か満了日から2か月を経過する日のいずれか早い日までは、従前の在留資格で在留できます(入管法20条6項・21条4項、特例期間)。
2026年10月1日からの手数料
2026年10月1日から、在留期間の更新の手数料は、許可される在留期間に応じて次の額になりました(改正入管法施行令25条1項)。9月30日までに受け付けた申請は、許可が10月以降になっても改定前の額(窓口6,000円、オンライン5,500円)です。
| 許可される在留期間 | 窓口申請 | オンライン申請 |
|---|---|---|
| 3月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
窓口申請は収入印紙で、オンライン申請はコンビニ決済か銀行決済で納めます。オンライン申請では別に決済手数料がかかります。手数料を会社が負担するかどうかの考え方は在留資格の変更・更新手数料はいくらになる?で扱っています。
よくある質問
在留期間更新許可申請の審査はどれくらいかかりますか?
出入国在留管理庁が示す標準処理期間は2週間から1か月です。書類が揃っていない場合や、転職後の初回の更新で職務内容の確認が必要な場合は、それより長くなることがあります。満了日の3か月前から申請できるので、2か月前までには提出しておくと安心です。
在留期間更新許可申請書の更新理由はどう書けばいいですか?
仕事の内容が前回と変わっていなければ、「株式会社○○で引き続き働くため。」のように一文で足ります。転職や部署異動、業務内容の変更があった場合は、その事実と時期を簡潔に書き添えます。
在留期間更新許可申請書は代筆できますか?
申請書の記入そのものは、会社の担当者や行政書士が代わりに作成できます。ただし、申請人等作成用2の署名と申請書作成年月日は本人が自署する必要があります。所属機関等作成用2の記名は、所属機関の名称と代表者名を記載します。
在留期間更新許可申請書は何枚必要ですか?両面印刷はできますか?
技人国の場合は、申請人等作成用1・2と所属機関等作成用1・2の4枚です。日本人の配偶者等のように所属機関等作成用がない在留資格もあります。出入国在留管理庁は、片面1枚ずつ印刷し、両面印刷はしないよう案内しています。
在留期間更新許可申請書を書き間違えた場合はどうすればいいですか?
作成後に記載内容を訂正する場合、申請人等作成用は申請人が訂正箇所を直して署名し、所属機関等作成用は所属機関が訂正します。訂正が多い場合は、書き直したほうが審査で読み違えられるおそれがありません。
提出前に企業が見直す3か所
所属機関等作成用は1年から5年に一度しか書かない書類なので、担当者が代わるたびに同じ誤りが繰り返されがちです。提出前に見直す箇所を3つに絞るなら、6欄の給与に手当が含まれていないか、9欄の職種番号が技人国の範囲から選ばれていて業務の実態と合っているか、3欄(9)の従業員数が勤務場所の人数になっているか、です。
2026年は、4月の追加書類、6月の写真、10月の手数料と、更新の周辺で変更が続きました。前回の申請書の控えを写すだけでは、今回の要件に合わない可能性があります。個別の事情で判断が変わるため、転職後の初回の更新や業務内容が変わった社員の更新は、提出前に専門家へ確認してください。
根拠資料
- 在留資格「技術・人文知識・国際業務」(出入国在留管理庁)
- 在留期間更新許可申請書(N様式)(出入国在留管理庁)
- 在留期間更新許可申請書 記載例(出入国在留管理庁)
- 「技術・人文知識・国際業務」に係る提出書類一覧(在留期間更新許可申請用)(出入国在留管理庁)
- 在留期間更新許可申請(出入国在留管理庁)
- 令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について(出入国在留管理庁)
- 2026年10月1日から外国人の在留手続に関する手数料が改定されます(出入国在留管理庁リーフレット)
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