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【2026年法改正】在留資格の申請は行政書士に依頼すべき?申請取次とは何かをわかりやすく解説

ここでいう申請取次行政書士とは、地方出入国在留管理局長への届出と承認を受け、本人に代わって在留資格の申請書類を提出できる行政書士を指します。在留資格の申請書類は、自社で作成して自社で提出することも制度上は可能です。ただし、書類は提出すれば必ず通るわけではなく、審査に入る前の段階で不備を直しておけるかどうかが結果を左右します。不許可の通知が届き、事業計画が数か月遅れて担当者が対応に追われる、という場面は実務上珍しくありません。

申請取次行政書士とは何か

申請取次行政書士とは、地方出入国在留管理局長に届出をして承認を受けた行政書士のことです。本来、在留資格の申請は本人が入管の窓口まで足を運ぶのが原則ですが、申請取次の資格を持つ行政書士に依頼すれば、本人の代わりに書類を提出してもらえます。

この仕組みの価値は、窓口対応の代行だけにとどまりません。提出する前の段階で、書類の中身を専門家が精査し、不許可になりそうな要因をあらかじめ取り除いておける点に、より大きな意味があります。審査に入る前に、入口の質を整えておくということです。

窓口に何度も足を運び、そのたびに不備を指摘されて出し直す。そうした時間の使い方を経験した担当者は少なくありません。申請取次行政書士を挟めば、こうした手戻りの大半は提出前に防げます。審査そのものを代わることはできませんが、審査に入る前の品質管理を外部に任せることで、社内の人手を本業に振り向けられます。

当事務所は福岡出入国在留管理局への申請取次資格(取次(福)行17第26号)を持つ行政書士事務所です。取次資格の有無は、依頼先を選定する際のデューデリジェンス項目の一つとしてご確認ください。

この資格、誰でも持っているわけではない

行政書士であれば誰でも申請取次ができるわけではありません。日本行政書士会連合会が実施する研修を修了し、地方出入国在留管理局長に届出をして承認を受けて、初めて申請取次ができるようになります。承認された行政書士には「申請取次行政書士証明書」が交付され、その番号は名刺やウェブサイトに記載されているのが一般的です。

行政書士の資格さえあれば入管業務ができると考えている方もいますが、実際には登録はしていても申請取次の承認は受けていない、あるいは入管業務をほとんど扱ったことがないという事務所も存在します。依頼先を決める際は、行政書士かどうかだけで判断せず、申請取次の承認番号を持っているか、入管業務の実績があるかという点まで確認することをおすすめします。

弁護士との違い、ということ

在留資格の書類作成・提出代行は、行政書士のほかに弁護士も担うことができます。弁護士は法律問題全般を扱える強みがありますが、入管業務を専門的かつ継続的に扱っている事務所となると、実務の厚みは行政書士のほうにあることが多いのが実情です。特化した相手を選ぶことは、外部に業務を委託する際の基本的な考え方といえます。入管業務については、その分野に特化した申請取次行政書士に相談するほうが、話が早く進みます。

なぜ、専門家に頼んだほうがいいのか

2026年1月、行政書士法が変わる

2026年1月1日から、行政書士法の改正が順次施行されます。在留資格申請に関わる書類作成が行政書士の担う業務であることが明確化されたとされ、罰則規定(両罰規定)の対象拡大なども含まれていると報じられています。行政書士でない者が報酬を得て独占業務を行う行為や、無資格で「行政書士」を名乗る行為について、個人だけでなく所属する企業も罰則の対象になり得るという内容です。

まだ施行前の情報のため、細かい運用は今後の実務や通達で固まっていく部分もあります。ただし、コンプライアンスリスクの位置づけが今後変わっていくことは想定しておく必要があります。法改正のタイミングは、社内の体制を見直す機会として位置づけることができます。

これまで自社で申請してきた会社が、法改正後も同じやり方で問題ないのか気になる場合でも、本人や自社の職員が自分で申請すること自体は、法改正後も変わらず可能です。問題になるのは、報酬を受け取って他人のために書類作成を代わりに行う行為です。ただし、社内でどこまでを「自ら行う」の範囲として整理できるかは、案件によって解釈が分かれる余地があります。曖昧なまま放置すること自体がリスクになるため、早い段階で専門家に確認しておくことをおすすめします。

どうして、規制が強まる方向にあるのか

背景には、無資格のブローカーやコンサルタントが在留資格の書類作成に関わり、トラブルになったケースが一定数あったという事情があります。報酬だけ受け取って質の伴わない書類のまま提出し、不許可になった外国人本人や会社が対応に苦慮する、という事例が実際に発生していました。

専門性が要る分野であるにもかかわらず入り口の敷居が低いままだと、そのしわ寄せは依頼した側に返ってきます。制度として一定の線を引く方向に動いているのは、この構造を踏まえれば理解しやすい動きです。

「格安で在留資格の手続きを代行します」とうたう無資格の業者は、探せば複数見つかります。値段の安さ自体が問題ではありません。ただし、その業者が書類の中身を責任を持って確認しているか、不許可になったときにどこまで対応してくれるかは、契約前には見えにくい部分です。値段だけで決めず、資格の有無と実績を確認することを、社内の発注ルールに組み込んでおくべきです。

自社で申請する場合と、何が違うのか

費用がかからないという理由だけで自社申請を選ぶ会社は、現在も少なくありません。ただし、目先の費用だけで判断すると、機会損失や手戻りという形で後からまとめて負担が生じることがあります。整理すると、次のとおりです。

比較項目 自社(本人)申請 申請取次行政書士に依頼
初期費用 実質ゼロ円 数万円〜十数万円程度
窓口対応 本人・担当者が出向く必要あり 行政書士が代理提出できる
書類の質 経験次第でバラつきが大きい 専門的な観点でチェック済み
不許可時のリスク 理由の分析・再申請の負担が大きい 不許可理由を踏まえた再申請の対応が可能
担当者の負担 本業と兼務で時間を圧迫しやすい 書類収集以外はほぼ任せられる

単純な更新申請程度であれば、自社で対応しても問題なく通ることが多いです。ただし、経歴に不整合がある、業務内容が特殊で言葉にしにくい、過去に不許可になったことがある、といった案件で判断を誤ると、事業のスケジュールそのものが崩れかねません。リスクの大きさを見極めながら、案件によって内製と外部委託を使い分けることをおすすめします。

許可率と、準備にかかる時間の話

準備期間についても、自社で対応すると何をどこまで揃えればよいのかを手探りで進めることになり、出し直しが発生しやすく、結果的に時間がかかりがちです。専門家に依頼すれば、必要書類の洗い出しと記載内容のチェックを並行して進められるため、手戻りが減ります。案件の複雑さによって差はあるものの、急いでいるからこそ専門家に依頼するという判断のほうが、最終的には早くゴールにたどり着くケースが多くなります。

費用のこと

費用について整理します。在留資格の種類や難しさによって幅はありますが、一般的な就労系の在留資格申請であれば、数万円から十数万円程度が相場です。自社で申請して不許可になり、そこから専門家に依頼して再申請するケースと、最初から専門家に依頼して一度で通るケースを比較すると、トータルでは後者のほうが安く済むことも珍しくありません。時間の損失や社内担当者の人件費まで含めて考えると、その差はさらに明確になります。

費用の内訳は、相談・書類チェックの費用、申請書類の作成・提出代行の費用、実費(証明書取得費用や郵送費など)の3つに分けて考えると整理しやすくなります。事務所によって料金の立て方や含まれる範囲は異なります。在留資格別の費用相場や内訳の詳しい考え方は、こちらの記事にまとめています。在留資格申請の行政書士費用相場と内訳を解説

依頼する意味(入管OBがいる、ということ)

審査官が、どこを見ているか

当事務所には入管OBが在籍しています。審査する側がどこに目を向けているかを内側から知っている人間がいることは、想定以上に大きな意味を持ちます。同じ内容の申請書でも、審査官が引っかかりやすい書き方を避けるだけで、審査がスムーズに進むことがあります。これは外部から眺めているだけでは得にくい感覚であり、容易には模倣できない強みです。

経歴の誤りは、隠さないほうがいい

当事務所で実際にあった事例を一つ挙げます。経歴の書き方に誤りがあり、悪くすれば詐称と受け取られてもおかしくない案件がありました。事実を隠さず、事情を率直に説明する形で申請を組み立てたところ、許可が下りました。

※上記は当事務所で取り扱った実際の相談内容をもとにしていますが、個別の状況により結果は異なります。同様の結果を保証するものではありません。

当事務所が一貫して大事にしている考え方ですが、書類は取り繕うより、事情を開示したほうが結果的にリスクは低くなります。取り繕った書類は、審査の過程や後になってからの調査で矛盾が出てくることがあり、会社の信用にも関わります。最初から正直に説明し、理由を筋道立てて示すほうが、許可される確率は高くなります。この調整は、間に専門家が立つからこそ可能になります。

中国語で話を聞ける、ということ

当事務所にはしており、日本語と中国語の両方で対応できます。本人が語った内容を正確に理解し、それを日本語の申請書類に落とし込む過程では、微妙なニュアンスがずれてしまうことがあります。母国語で直接ヒアリングできるかどうかは、書類の精度に確実に影響する部分です。

2016年から、ここまで

当事務所は2016年の設立から、入管業務に特化して事業を行ってきました。複数分野を扱う事務所では、入管業務は数ある業務の一つに過ぎないことも多くあります。専門を絞り、年間300件以上の相談を積み重ねてきたことで、見えてくる傾向やパターンがあります。初めて出会う案件でも、過去の類似ケースと照らし合わせて対応できるため、対応のスピードと精度には自然と差が出ます。専門を絞った事務所に依頼する意味は、こうした積み重ねの厚みにあります。

福岡にいて、全国とつながる

福岡市南区に事務所を構え、地域の企業や個人の方から直接ご相談いただける体制を整えつつ、オンライン相談で全国どこからでも依頼していただける体制も同時に持っています。対面でしか伝わらない部分もありますが、資料の共有や画面越しのやり取りで十分に対応できる案件も多くあります。所在地は、依頼先を選ぶうえでの制約にはなりません。

いろいろな国籍、いろいろな職種

当事務所ではこれまで、技術・人文知識・国際業務、特定技能、経営・管理、家族滞在など、幅広い在留資格の申請を手がけてきました。対応した国籍も、中国、ベトナム、ネパール、フィリピン、インドネシアなど多岐にわたります。業種が特殊なため対応できる事務所が見つからないと相談を先延ばしにしていた会社からのご相談も、過去の類似事例が糸口になって解決したケースが少なくありません。業種や国籍を理由に検討自体をやめてしまうのは、機会損失につながります。

受入れ機関としての基本的な考え方については、こちらの記事もご覧ください。在留資格とは?種類と申請の基本まとめ 特定技能制度の全体像については、こちらでまとめています。特定技能とは?制度の全体像と受入れの流れ

依頼してから、許可が出るまで

実際に依頼した場合、次のような流れで進みます。依頼前に全体の流れとして把握しておいてください。

  1. ①無料相談・ヒアリング
    本人の経歴、会社の状況、希望する在留資格の内容などをヒアリングします。この段階で許可の見込みもある程度お伝えします。
  2. ②見積もり・契約
    案件の内容に応じた費用と作業範囲を提示し、双方合意の上で契約します。
  3. ③必要書類の収集・作成
    本人・会社それぞれが用意すべき書類をリスト化してお渡しし、あわせて申請書類・説明資料を作成します。
  4. ④内容確認・入管への提出
    本人・会社に最終内容を確認していただいたうえで、行政書士が入管へ提出します。
  5. ⑤審査対応・結果通知
    審査中に追加資料を求められた場合も、行政書士が窓口となって対応します。結果が出たら速やかにご報告します。

案件の複雑さによって、必要な書類の量やヒアリングの回数は変わります。全体の流れを先に把握しておくことで、社内の稟議のスケジュールも組みやすくなります。まずは無料相談の場で、気になっている点を一度整理して伝えることをおすすめします。

依頼する前に、確かめておきたいこと

行政書士であれば誰に依頼しても同じ結果になるわけではありません。申請取次の資格を持っているかどうかは、最低限の確認事項です。加えて、入管業務の相談実績がどれくらいあるか、どんな職種・国籍の案件を扱ってきたかも確認しておくべきです。年間相談件数や許認可取得率を公表している事務所であれば、それも判断材料になります。

確認しておきたい項目

依頼先を比較する際は、次の5点を確認することをおすすめします。これらを押さえておけば、選び方で大きく外すことは少なくなります。

確認ポイント 見るべき内容
申請取次資格の有無 承認番号がウェブサイトや名刺に明記されているか
入管業務の専門性 入管業務を専門または主力業務として扱っているか、他分野との兼業か
実績の公開状況 年間相談件数、許認可取得率などの実績を具体的に公表しているか
対応可能な言語・国籍 本人の母国語でのヒアリングが可能か、対応実績のある国籍の幅
費用の説明の明確さ 見積もり時点で費用の内訳と追加費用の有無を明確に説明してくれるか

これらすべてを満たす事務所を見つけるのは容易ではない場合もあります。ただし、申請取次資格と実績の公開状況の2点だけは、依頼前に必ず確認してください。ここが曖昧なまま重要な手続きを任せてしまうと、後になって後悔することにつながります。

よくある質問(FAQ)

Q. 申請取次行政書士とは何ですか?

A. 地方出入国在留管理局長から届出をして、承認を受けた行政書士のことです。本人に代わって在留資格の申請書類を提出できます。

Q. 自分で在留資格の申請をすることはできますか?

A. できます。本人や所属機関の職員が自分で申請すること自体は、今も変わらず可能です。ただし、報酬を受け取って他人の代わりに書類を作る場合は、行政書士の業務になります。2026年1月の行政書士法改正で明確になった部分でもあるため、注意が必要です。

Q. 行政書士に依頼するとどれくらい費用がかかりますか?

A. 在留資格の種類や難しさで幅はありますが、数万円から十数万円くらいが目安です。見込みの薄い案件を無理に進めるより、先に相談したほうが結局は安く済むこともあります。

Q. 行政書士以外に相談してもいいのですか?

A. 在留資格申請の書類作成・提出代行は、行政書士(弁護士を含む)が担う業務とされています。無資格の業者に頼むと、書類の質が担保されないまま進んでしまう恐れがあります。

Q. どの行政書士に依頼しても結果は同じですか?

A. 同じではありません。申請取次の承認番号があるか、入管業務の相談実績、対応してきた職種や国籍の幅。このあたりで差が出ます。年間相談件数や許認可取得率を公表している事務所なら、それも一つの目安になります。

Q. 依頼してから結果が出るまでどれくらいかかりますか?

A. 在留資格の種類や案件の複雑さによって変わりますが、書類の準備から審査完了まで、おおむね1〜3か月というのが目安です。専門家に頼んだほうが書類の手戻りが少ない分、自社対応より早く終わることが多いです。

実際の相談内容から学ぶ事例はこちらでも紹介しています。経歴に誤りがあった申請を許可に導いた事例

参照・引用元

  • 2026年1月施行の行政書士法改正に関する報道・解説記事(施行前情報のため、詳細は日本行政書士会連合会・出入国在留管理庁の公式発表を必ずご確認ください)